孤高の花の時代背景と史実の違いとは?白娉婷(はくへいてい)とは?

2018年3月31日

ドラマ「孤高の花」はネット配信での視聴回数が188億を超えたという大ヒットドラマです。

原作はアジアで大人気の小説。

アンジェラベイビー演じる女軍師・白娉婷(はくへいてい)

ウォレス・チョン演じる敵国の将軍・楚北捷(そほくしょう)のW主演と注目を集めました。

舞台となるのは古代中国。となるとどの時代の話なのか気になりますよね。白娉婷や楚北捷が実在したのかも気になります。

時代背景

「孤高の花」の舞台となるのは、燕、晋、涼、白蘭が入り乱れる戦乱の世の中。

古代中国には燕、晋、涼という名前の国はありました。ところが、同じ名前の国がいくつもあったんですね。

燕、晋、涼という名前の国が同時に存在した時代を調べてみると、ありました。

五胡十六国時代ですね。西暦304年から439年のあたりまで。三国時代と南北朝の間の時代です。

三国志でおなじみ魏・呉・蜀が争った三国時代が終わり、司馬氏の晋が統一。その後、晋が分裂して混乱の世の中になります。

北魏が北部を統一。宋が南部を統一して南北朝の時代になります。ちなみにドラマ「王女未央」は五胡十六国末期から南北朝の時代を舞台にしています。

南北朝を統一したのが「隋」。聖徳太子の時代に遣隋使を送った国ですね。

晋(しん)

楚北捷(そほくしょう)の国は晋。

晋の皇帝は 司馬弘(しば こう)。晋は司馬氏の国のようですね。

三国時代、曹操(そう そう)の軍師として活躍した司馬懿(しば い)が曹操の死後、クーデターをおこして作ったのが「晋」という国。その後、三国を統一しました。

しかし晋は分裂。その後も司馬氏の子孫は晋という国を名乗り続けます。

五胡十六国時代になると晋は中国大陸の南の一部を支配する国になりました。東晋と呼んで他の時代に会った晋と区別されることもあります。

ところが司馬弘という皇帝は実在しません。架空の皇帝なんです。

燕(えん)

白娉婷(はくへいてい)の国は燕。

燕の皇帝は 慕容粛(ぼよう しゅく)。燕は慕容氏が作った国です。
慕容氏は鮮卑族(せんびぞく)という、遊牧騎馬民族。「王女未央」に登場する「魏(北魏)」も鮮卑族の国です。鮮卑族は騎馬民族だから戦いには強かったようです。

晋や涼と同時に存在したのは、燕と呼ばれる国の中でも一番署最初にできた「前燕」。その後、西燕と後燕に分裂します。前とか西とかついてますが、国の名前としては「燕」と名のってました。現代人が区別するために前とか西とか付けてるだけです。

後燕の将軍・馮跋(ふう ばつ)が後燕の皇帝を殺して北燕を作りました。

北燕は北魏に滅ぼされます。「王女未央」のオープニングの時代がこのあたりです。

ちなみに王女未央のヒロイン・馮心児(李未央)のモデルになった文明皇后(馮太后)は馮跋の子孫です。

涼(りょう)

五胡十六国時代に中国大陸の北部にあった国。

前涼(張氏)、後涼(呂氏)、南涼(禿髪氏)、北涼(沮渠氏)と涼と名のっていても王族のつながりはなし。

最後まで生き残ったのは北涼でしたが、北魏に滅ぼされます。「王女未央」のヒロイン・馮心児は涼(北涼)の出身という設定。

白蘭

白蘭という国は存在しません。漢民族の国で漢字二文字の国は存在しません。(前・後・北・南とか、同じ名前の国を区別するために付けてる漢字は別です)。遊牧民や他の民族の国なら漢字二文字の国はありましたが、それらの中にも白蘭という国はありませんね。「白蘭」はきれいな名前なのですが、それだけに現代人が考えそうな名前です。

孤高の花は架空の話

晋の将軍・楚北捷は武神とよばれるほどの勇猛な武将。皇帝・司馬弘の異母兄弟になります。ところが楚北捷という武将は存在しません。

司馬弘という皇帝も存在しませんから、完全な架空の存在です。

ヒロインの白娉婷は、燕の軍師。女諸葛と呼ばれるほど優れた女性です。白娉婷という人物も存在しません。古代中国には女軍師というもの時代がいなかったんですね。燕は遊牧騎馬民族の国です。武力がなくては生きていけない世界ですから。女性が高い地位につくことはありません。

宮廷ドラマ以外で女性を主人公にしようとすると、どうしても架空の設定になってしまうんですね。


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