韓国ドラマ「大王の道」のあらすじとネタバレ紹介記事です。
「イ・サン」の父でおなじみ思悼世子(サドセジャ)の生涯を描く歴史ドラマ。
「大王の道」は、18世紀初頭の朝鮮王朝を舞台に、派閥争い王室内の対立が描かれます。
第20代国王・景宗の治世から物語が始まり、景宗の後を継いだ英祖とその息子・思悼世子(サドセジャ)の関係が物語の中心。
特に英祖と思悼世子の親子関係に焦点が当てられ、次第に悪化する様子が描かれます。
ドラマは歴史的事実を基にしつつも、親子の対立や王宮内の争いが誇張され、時に過剰ともいえる演出が盛り込まれ、見ている側としてはドキドキハラハラさせられます。
このドラマは「イ・サン」「トンイ」を手掛けたイ・ビョンフンが企画。
思悼世子を「宮廷女官チャングムの誓い」で中宗を演じたイム・ホ。チャングムのライバル・クミョンを演じたホン・リナが思悼世子の妻でイサンの母・恵嬪 洪(ヘビン ホン)氏を演じました。
韓国時代劇ファンなら見逃せない「大王の道」のあらすじとネタバレを紹介します。
大王の道 主な登場人物
・思悼世子(サドセジャ)
演:イム・ホ
・英祖(ヨンジョ)
朝鮮 第21代国王
演:パク・クニョン
・恵嬪 洪(ヘビン ホン)氏
演:ホン・リナ
・淑媛 文(スグォン ムン)氏
演:ユン・ソナ
・和平翁主(ファピョンオンジュ)
演:キム・ソンリョン
「大王の道」時代背景
18世紀初期の朝鮮王朝。
第20代国王 景宗の時代。臣下達による激しい党派争いが続いていました。
争いの種は18代 顕宗の時代からありました。朝廷内の臣下たちは南人(ナイン)派と西人(ソイン)派に別れて争っていたのです。
19代 肅宗の時代には西人内部で南人への処分を巡って意見が対立。老論(ノロン)と少論(ソロン)に分裂。雑多な派閥が入り乱れて権力争いをしていました。
やがて南人と西人の争いは西人が勝利。廃されていた仁顕王后が復位。王妃張氏が降格になり、南人が衰退しました。
すると今度は西人内部で老論と少論が激しく争い始めます。
派閥争いは後継者問題にも影響します。
世子 李昀は病弱だったので即位する前から問題になり。朝廷内には「世子は若死にして弟の延礽君 が継ぐのではないか?」という意見もありました。
- 少論が支持:世子 李昀(イ・ユン)。母は禧嬪張氏。
- 老論が支持:延礽君(ヨニングン) 李昑(イ・グム)。母は淑嬪崔氏。
そして1720年。肅宗が死去。世子 李昀が即位しました。
第20代国王 景宗の誕生です。でも景宗の治世は最初から荒れていました。
辛壬士禍(しんじんしか)
景宗が即位したばかりのころは少論が力を握っていました。
1721年。老論は景宗の体調を理由に延礽君(ヨニングン)を世弟にするよう要求。景宗は認めました。
出典:wikipedia 英祖(朝鮮王)
すると老論は延礽君に代理聴政させるよう要求。景宗は認めそうになりますが。少論が反対。代理聴政を撤回させました。
勢いづいた少論は老論を弾劾、延礽君にも謀反の罪をかぶせて排除しようとします。
老論は次々と粛清されました。延礽君にも疑いがかかりました。王族とはいえ謀反の罪を被せられるとよくて島流し。最悪、賜死が待っています。
景宗が延礽君の調査を拒否したことと仁元大妃が延礽君を庇ったこともあり、延礽君は命拾いしました。
この事件を辛壬士禍(しんじんしか)といいます。
そして景宗が病死。延礽君が即位。
第21代国王 英祖が誕生します。
大王の道 あらすじとネタバレ
1話~10話のあらすじとネタバレを要点をまとめてダイジェストで紹介します。
辛壬士禍の後遺症
辛壬士禍では延礽君(ヨニングン) 李昑(イ・グム)は命を狙われました。幸いにも仁元大妃に庇ってもらい命は助かりました。
王宮内で臣下が武装集団を引き連れて王子を殺害しようとするなんてありえないでしょ。と思いますが。延礽君を亡き者にしたいと思う人は多かったでしょうね。
李昑は辛壬士禍を生き抜いたものの心に深く傷を受け、疑い深くなってしまいます。
李昑は即位。英祖になったものの、その傷は癒えません。亡き母と過ごした日々を思い出して涙していました。
このドラマでも淑嬪崔氏はムスリの設定なんですね。本当は違うんですけどね(実際には針房の宮女)。でも側室になってもひっそりと目立たないように暮らしていたようなので、雰囲気としてはこんな感じだったかもしれませんね。
英祖には一人息子の思悼世子(サドセジャ)がいます。でも思悼世子はろくに世子の務めをはたさず遊んでばかりいました。
一方、貧しい家から引き取られ見習いをしていたムン氏が正式な女官に。ムン氏は将来に期待を膨らませます。(1話)
ムン氏ももう一人の主人公と言っていい存在。このあと思悼世子の敵になっていきます。
ところが何と思悼世子(サドセジャ)が辛壬士禍に興味を持ち、英祖から真実を聞こうとします。すると英祖は激怒。思悼世子には何かと辛くあたります。(2話)
思悼世子は英祖を怖がるようになりました。
英祖の思悼世子へのあたり方が異常だよね。
ドラマ的な過剰演出だと思いますが、ひどい仕打ちですよね。
現代人は思悼世子の末路をわかっているので、そこから逆算して英祖をひどく描いているようですね。
親から暴力を受けた子は自分も暴力的になりますが、そういう伏線なんでしょうか。
ところが英祖はただの暴力親父ではなく。娘にはメチャクチャ甘いです。
特に英祖は和平翁主(ファピョンオンジュ)を溺愛。
史実でも英祖は和平翁主を一番可愛がっていたようです。
英祖と思悼世子の溝は深まる一方です。(3話)
ムン氏の暗躍と和平翁主の死亡
ムン氏は何とか王の子を産みたいと願っています。ムン氏は悪い噂を流して英祖の気を引こうとしました。
その噂を聞いて思悼世子はグレてしまいました。(4話)
和平翁主が噂を流したのがムン氏だと知り怒りました。ところが陣痛が始まり死産。母子ともに亡くなってしまいます。(5話)
可愛がっていた娘の死に英祖はショックを受け、譲位しようとします。思悼世子は必死に断りました。
このドラマではムン氏が父子の仲を引き裂こうとする悪役として描かれています。その結果、和平翁主が死亡してしまうことに。唐突な感じもしますが、ムン氏が悪いことには違いありません。
和平翁主が若死にしたのは事実。でもこういう理由ではないでしょう。
思悼世子の代理聴政
思悼世子は代理聴政をすることになりました。
思悼世子は頑張りますが、英祖は不満な様子。(6話)
思悼世子に子が生まれましたが、英祖は気にもとめません。ところが夢に和平翁主出て以来、孫を和平翁主の生まれ変わりだと思うようになり。可愛がり始めました。(7話)
そんな理由で可愛がる?
理由はともかく、いいんじゃないでしょうか。英祖と思悼世子の関係も良くなればいいんですけどね。
ムン氏が英祖の寵愛を受け淑媛になる
ムン氏は英祖に取り入ることに成功。
王のお手付きとなって淑媛に昇進しました。(8話)
思悼世子の正妻・恵嬪ホン氏が懐妊。ところが長男が死亡してしまいます。
これには英祖もガックリ。もちろん恵嬪ホン氏も悲しみます。(9話)
そんな恵嬪ホン氏の悲しみを知り淑媛ムン氏は喜びます。そして自分が英祖の子を授かろうと暗躍。
一方、思悼世子はいまだに辛壬士禍のことが気になっていました。(10話)
今さら気にしてどうするの?
それにしても思悼世子は今さら辛壬士禍を追求してどうする気でしょう?
儒教世界では罪人の子は罪人です。もし、英祖の正当性が疑われるとしたら、思悼世子も後を継ぐ権利はありません。思悼世子がつまらない正義感で過去をほじくり返せば、結局は自分や子の首を締めることになるかもしれません。
それでもいいのかな?
ドラマ制作者は英祖と思悼世子の仲が悪くなる理由を無理やり作ろうとしている気がしますね。
大王の道 感想
このドラマは1998年の作品。どうしても画像の古さは感じさせます。オープニングは演歌だし。時代を感じさせますね。あと画面の縦横比がちょっとだけおかしい気がします。
でも最近のキレイすぎるドラマよりはこの方が李朝時代の雰囲気に近いのかなとも思いますね。
日本だと本当にいい時代劇は古くても面白いですからね。そういうドラマを期待。
「大王の道」はドラマなのでかなり誇張して描かれていますが、ドラマとしてはこれはこれで面白いと思います。
思悼世子をなかなか認めない英祖と父に反発しだした思悼世子。淑媛ムン氏が二人の仲を引っ掻き回し、王の子を産もうとしています。
思悼世子と英祖の仲は更に悪くなりそうな予感。どうなるのか楽しみ?ですね。
ムン氏は世子の追い落としを狙い嫌がらせを続けるのでした。
ムン氏や老論の策略もあり英祖と思悼世子の仲はますます悪化。
サンは父と祖父の不仲に心を痛めるものの…
歴史は変わるのか?
コメント