芸初(うんしょ)は中国ドラマ「皇帝の恋・寂寞の庭に春暮れて」に登場する人物。
ヒロイン衛琳瑯(えい・りんろう)たちの仲間で、辛者庫で働く侍女です。
琳瑯には仲のいい 翠雋(すいしゅん)、画珠(がじゅ)、芸初(うんしょ)の侍女仲間がいて姉妹のような関係でした。
やがて4人はそれぞれの人生を歩むことになるのですが、芸初は常に琳瑯の味方でした。
歴史に残らない辛者庫で働く侍女なので架空の存在になってしまいます。
でもドラマでは意外と重要なポジションにいたりします。
ドラマの芸初を紹介します。
露骨に最期のネタバレがありますので、気にする方は見ないほうがいいと思います。
芸初とは
衛琳琅(えい りんろう)が辛者庫に入って仲良くなった3人の侍女(翠雋、畫珠、芸初)の一人。
琳琅の仲間・4人組の中では一番の年少者です。
琳琅のことを「琳琅姉さん」と呼びます。
最初は仲のいい4人姉妹もドラマが進むと関係がギクシャクしたり対立したりすることもあります。
でも芸初だけは琳琅を裏切りません。
芸初は素朴で心優しい人物。
特に野心もなく、食いしん坊で美味しものが食べられれば満足という単純な性格です。
琳琅たちと話ししているときも、翠雋や画珠が恋愛や妃になることを夢見ているのに対して一人だけ食べ物のことを話しています。
ちょっとずれてる感じがしますが、その屈託の無さがドラマではよい癒しになります。
長慶との出会い
そんな芸初でしたが長慶との出会いで人生が変わります。
最初は空腹に我慢できなくなった芸初が食料を保管しているテントに忍び込んだところ。長慶に見つかってしまいます。盗んだ饅頭の半分を長慶に分けて見逃してもらおうとします。饅頭を取り上げられてしまいます。でも長慶は芸初の愛らしい姿に幼い頃の妹・良児を重ね合わせていました。長慶は肉まんを与えて芸初を見逃しました。それ以来、芸初と長慶は仲良くなります。
芸初が手作りした靴を長慶にプレゼントしたり2人の仲は急接近。
ところが皇帝暗殺を狙う玉箸(ぎょくちょ)が、御膳女官の外套を芸初の寝台に隠して、罪を芸初になすりつけようとしました。芸初は容若に疑われますが、琳琅がかばいます。
そしてそれに怒ったのがなんと長慶でした。長慶は玉箸に会って芸初に罪を押し付けないように言います。長慶が芸初を好きになったと気づいた玉箸は宦官の立場をわきまえろと長慶を叱りました。長慶はその場では耐えますが。最終的に玉箸を自白に追い込みます。
芸初と長慶の関係が玉箸を投獄するきっかけになりました。
長慶にまとわりつく芸初
舞台が後宮に移った後。
その後も芸初は長慶に会います。
でも長慶には宦官でああることや自分の立場を気にして芸初と親しくできないつらさもあります。それを理解できない芸初はかまわずに長慶にまとわりつきます。
場所をわきまえずに長慶に会いに行ってお仕置きを受けたり。
子供っぽいところもあります。
辛者庫の宮女と宦官の付き合いが認められるはずがありません。2人の関係が上の人達にバレると処分されると思わないのでしょうか?
後宮で意地悪される琳琅を助ける
琳琅がある妃嬪から罠にかけられ皇帝の指輪を盗んだ犯人にされてしまいます。そのとき芸初は容若と一緒に琳琅の無実を証明に協力しました。
そのほうびに褒美の銀子をもらいました。さらに辛者庫から御膳房に配置転換になったようですが、日本語字幕版ではそこまでは説明されません。
その後も芸初と長慶は会い続けますが。康煕帝暗殺をめざす長慶はなかなか思うように計画がうまくいきません。
自分の計画に芸初を巻き込みたくない長慶は芸初につらくあたってしまうこともあります。
長慶が急に冷たくなった理由を知りたくて、芸初は長慶のあとをつけました。そして長慶が怪しい男と会っているのを目撃。長慶が皇帝暗殺を企む者たちの仲間だと気づいてしまいます。
芸初の最期
長慶が康熙帝を襲った刺客だと疑われている。そのことを琳琅から聞いた芸初は宮殿を出ることを決意。長慶に宮殿から出ようと言います。
打ち合わせの夜。
走ってきた刺客を長慶と勘違いして飛び出した所、兵が放った矢が芸初に命中。芸初は命をおとします。
その後、琳琅と長慶は父・アブダイの名誉を回復。容若が用意した家で2人で暮らします。その家には「郝氏芸初之位」と書かれた芸初の位牌をおいて冥福を祈りました。
そして長慶は仇を打つため事件の黒幕と対決することになります。
芸初は出自もはっきりせず。ドラマの中でも争いの当事者になる人物ではありません。典型的な脇役で、あまり目立ちません。
頼りになるというほではないけど。信頼はできる気のいい仲間のポジション。芸初は常に琳琅の味方で。復讐のことばかり考えて冷たい人物になっていた長慶に、人間らしさを取り戻させるカギになる人物として描かれます。
皇帝の恋・寂寞の庭に春暮れて
2016年、中国 演:劉恬汝
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