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上陽賦:馬睢(ばよう)は実在する? モデルの 司馬道子 とは?

上陽賦(じょうようぶ) 2 ドラマ人物

謇寧王(けんねいおう) 馬睢(ば すい)は中国ドラマ「上陽賦」に登場する人物。

大成国の皇帝 馬曜の弟。

謇寧王 馬睢のモデルになった人物は実在するのでしょうか?

います。それが東普の王族 司馬道子(しば どうし)です。

ドラマに登場する謇寧王 馬睢とそのモデルになった司馬道子を紹介します。

 

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ドラマ「上陽賦」の謇寧王 馬睢

演:王光輝

大成国の皇帝 馬曜の弟。

実は 馬子律の実の父親。

かつて馬曜と皇帝の座を争ったことがあります。そのとき馬曜は琅琊王氏の助けを借りて皇帝になりました。

馬睢は皇帝 馬曜の病が重いと知ると15万の兵を率いて都に迫りました。皇帝の座を奪い、実の子の馬子律を皇帝にしようとします。

しかしその目論見は失敗するのでした。

 

謇寧王 馬睢 モデル 司馬道子

謇寧王(けんねいおう) 馬睢(ば・すい)のモデルになったのは普(東晋)の会稽王(かいけいおう)司馬道子(しば・どうし)です。

司馬道子は364年生まれ。

東晋の第8代皇帝 簡文帝 司馬昱(しば・いく)の第7皇子。末子です。

第9代皇帝 孝武帝 司馬曜(しば・よう) の弟です。孝武帝 司馬曜は上陽賦の皇帝・馬曜のモデルです。

372年。父の簡文帝が死去。兄の孝武帝が即位しました。孝武帝は12歳だったので重臣の謝安(しゃ・あん)たちが力を持っています。

司馬道子は琅邪王の称号をもらい、その次は会稽王になりました。

成人した司馬道子は政治に参加。当時、力のあったのは陳郡謝氏 の謝安(しゃ・あん)と対立しました。

孝武帝 司馬曜も弟の司馬道子を信頼していました。豪族たちに権力を握られているのは気に入りません。皇帝中心の政治をしたかったのです。司馬道子は皇帝の後ろだてて司馬道子はどんどん出世。ついに司馬道子は謝安を追い出すことに成功しました。そして謝安の仲間たちも左遷してしまいます。

皇帝以上の権力を持つ

やがて孝武帝 司馬曜は政治を司馬道子に任せて、宴会を開いたりして遊んで暮らすようになります。

権力を握った司馬道子は好き勝手に政治を行い横暴がひどくなりました。贅沢好きな司馬道子は国庫を私物化、自分の贅沢のために使いました。

やがて酔った孝武帝は張貴人に殺害されてしまいます。ところが司馬道子は張貴人の言い分を信じて罰することはありませんでした。

396年。孝武帝の長男・安帝 司馬徳宗(しば・とくそう)が即位。

司馬道子は摂政になりました。朝廷に司馬道子に対抗できる者はいません。

孝武帝の死後、政敵だった王国宝(おう・こくほう)は司馬道子に媚びるようになり。司馬道子も王国宝を側近として優遇しました。

息子の司馬元顕に地位を追われる

ところが王国宝は同族の王恭(おう・きょう)が持つ兵権を奪おうとしました。王恭は北府軍の指揮権を持っていたので怒って挙兵。西府軍の殷仲堪・桓玄も王恭に味方しました。

北府軍と西府軍は王国宝の処刑を要求しました。司馬道子は王恭たちの要求をのんで王国宝を処刑しました。

でも王恭たちはそれだけではおさまりません。司馬道子も排除しようと首都・建康を目指して進軍してきます。驚いた司馬道子は酒色におぼれて現実逃避をするようになり。息子の司馬元顕(しば・げんけん)が代わりに政治を動かすようになりました。司馬元顕は反乱軍に寝返り工作を行って分裂させ王恭、殷仲堪を抹殺。反乱を鎮圧しました。

すっかり人望を失った司馬道子は酒に溺れて体調を崩しました。司徒・揚州刺史の役職を解任されます。実は息子の司馬元顕は安帝に働きかけたものでした。すでに息子からも見放されていました。名実ともに権力を握った司馬元顕は横暴になり私腹を肥やします。

反乱で死亡

399年。五斗米道の孫恩が反乱を起こしました。司馬道子と司馬元顕は劉牢之に命令して反乱を鎮圧させます。ところが朝廷はもう終わりだと思った桓玄が反乱を起こしました。鎮圧に向かわせた劉牢之も寝返ってしまいます。

402年。桓玄は首都・建康を占領。司馬元顕は桓玄に捕らえられて処刑されました。司馬道子も捕まり、安成郡に移送される途中で暗殺されました。

その後、劉裕(りゅう・ゆう)が桓玄を討ち、皇帝を廃して最終的に劉宋を建国しました。この劉裕が「上陽賦」の蕭綦(しゅく・き)のモデルです。

司馬道子は横暴な政治で国を混乱させ、最終的に東普が滅亡する原因を作った人物のひとりです。

 

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