中国ドラマ「長歌行」の11・12・13・14・15話あらすじとネタバレ感想記事です。
李長歌は朔州にやってきました。李長歌はこの地を治める刺史・公孫恒が優れた人物だという話を聞きましや。そこで長歌はある策略をつかって公孫恒の屋敷に置いてもらうことに成功。家職の秦は長歌を怪しいと思っていました。
阿詩勒隼は軍営に戻り、熊師特勤の土喀設と会いました。大可汗から熊師を南下させて㮶州に行くよう命じられたことを伝えられます。
そのころ李楽嫣は人さらいに誘拐されていました。蘇蘇が見張りを泥酔させ、楽嫣に逃亡を持ちかけます。ところが蘇蘇は一人で逃げてしまいます。
長歌は家職の秦に自分は朝廷の者ではなく身を隠せればいいだけだと言います。秦は長歌が公孫家に危害を加えなければ、過去は問わないと言います。公孫恒は長歌に主簿として残るよう頼み、阿竇も副手にしたのでした。
番組情報
原題:長歌行
20201年、中国
全49話
原作漫画:長歌行
作者:夏達
時代背景
古代中国の唐王朝が舞台。
初代皇帝 高祖 李淵の治世。建国して間もない武徳9年(626年)から物語がスタート。
唐の周辺には強大な遊牧民国家・阿詩勒(アシラ)部(史実では突厥・阿史那氏)が存在。唐を脅かしていました。
国内では皇太子には長男・李建成が決まっていましたが。次男の秦王・李世民も後継者の座を狙っていました。
阿詩勒(アシラ)部
ドラマ世界では草原で強大な勢力を誇る部族。
原作では「阿史那」でしたが。ドラマ化ではなぜか名前が変わりました。
モデルは突厥(テュルク)の阿史那(アシナ)氏。アシナ氏は突厥帝国の王族。
かつて突厥は唐を脅かす巨大な国でした。しかし内部の争いで東西に分裂弱体化。
唐の建国者、高祖・李淵(り・えん)が挙兵したときには突厥の助けを借りて戦いました。唐は突厥には借りがあったのですが、太宗・李世民のときに突厥を戦いで破って服従させ。立場は逆転します。
主要人物
李長歌(り・ちょうか)/永寧郡主
演:ディリラバ
阿詩勒隼(アシラ・シュン)
演:呉磊(ウー・レイ)
皓都(こう・と)
演:劉宇寧(リユ・ユーニン)
李楽嫣(り・らくえん)
演:趙露思(チャオ・ルースー)
魏叔玉(ぎ・しゅくぎょく)
演:方逸倫(ファン・イールン)
第11話 無敵の謂れ
李長歌は公孫恒から休暇を与えられ外出しました。阿詩勒隼は朔州に潜入、城壁や兵力を調査しました。阿詩勒隼は、朔州の城は中原の城より堅固に作られて十分な食料があればしばらく持ちこたえられると判断します。
李長歌は街で金を盗まれてたところを、潜入調査中の阿詩勒隼に助けられました。隼は長歌に草原に来ないかと誘いますが、長歌は断りました。そのとき阿詩勒部の熊師の先見隊がやってくるのが見えました。隼は長歌に熊師は㮶州を攻めるつもりだと告げ、彼女に早く㮶州城を離れるように言います。
長歌は急いで城に戻り、刺史に阿詩勒の大軍が迫っていると伝えました。でも公孫恒はすぐには迎え撃とうとはしません。そんな公孫恒に長歌は文句を言いまいたが、公孫恒の命令で府邸に連れ戻されてしまいます。
その後、公孫恒は阿詩勒の軍と戦って勝利しました。城外に兵を潜ませていて、やって来た阿詩勒の騎兵を撃退しました。長歌は自分が失礼な態度をとったことを誤ります。
ところが公孫恒と仲の悪い行軍総管の司馬図は、公孫恒を呼び出すと兵を勝手に動かしたという理由で拘束されてしまいます。
感想
公孫恒はなかなかの人物のようです。長歌としても彼を味方にできれば大きいのですが。阿詩勒との戦いが迫っているのでまずは目前の敵をなんとかしないといけませんね。
第12話 人心 帰するところ
行軍総管の司馬図は阿詩勒部と繋がり朔州を渡そうとしていました。司馬図の部下が刺史府にやってきて公孫恒の兵符を要求します。李長歌は怒って司馬図に抵抗しとうとしますが、秦老は長歌に抑えるように言います。
長歌は刺史を救うために秦老に相談しました。秦老は公孫恒が間違っていなかったのだと感心して公孫恒が事前に残した紙を長歌に渡しました。そこには「悉聽號令」の4文字が書かれていました。
李長歌は緒風と二人の将軍が土喀設の兵を奇襲して疲弊させ、その隙に長歌が土喀設を撃退するという作戦を思いつきました。緒風は司馬図の兄・司馬健に捕らえられ、拷問を受けて長歌の正体を白状してしまいます。司馬健が長歌を捕らえると緒風に刺すように命じると緒風は長歌を刺しました。司馬健は長歌が死んだと思いこみます。でも長歌は死んだように見せかけて司馬健を騙したのでした。
翌日、阿詩勒部の熊師が㮶州にやって来ました。司馬図は城門を開いて降伏。そのとき長歌が現れ、土喀設が持つ降伏文書を射落としました。怒った土喀設は司馬図を射殺した。長歌は攻撃を仕掛けて阿詩勒部の熊師を熊師の撃退に成功しました。
こうして公孫恒は解放されました。ところが食糧庫が焼き討ちにあってしまいます。それは阿詩勒部の精鋭・鷹師の仕業でした。
一方、李長歌を探す皓都は城中を歩いていたところ、街で李主簿の武勇伝を聞くのでした。
感想
なんと司馬図は裏切って阿詩勒に㮶州を引き渡そうとしています。唐は大国のイメージですが。このころの唐はまだできたばっかり。唐を建国した李淵自身も突厥(ドラマでは阿詩勒)の助けを借りて他の勢力と戦ってましたし。漢人の中にも、将軍だったくせに皇帝ずらしている李淵とその家族を快く思わない人たちもいるわけで。有利な方につこうという人たちはいたでしょうね。
第13話 朔州攻防
李長歌は自分のせいで東門の兵が西門に引き寄せられてしまったことを公孫恒に謝罪。公孫恒は長歌を責めず、阿詩勒部の精鋭部隊が狡猾だと述べ、緒風に兵を集めて長歌と共に東門を守るように命じました。
阿詩勒の援軍が到着。阿詩勒の精鋭部隊との戦いに李長歌と公孫恒は負傷してしまいます。亜羅は東軍に降伏を呼びかけますが、矢を受けた長歌は立ち上がると唐軍の兵の士気はあがり、それを見た隼は兵を引きました。しかし㮶州城は阿詩勒の兵によって包囲されてしまいます。
隼は、阿詩勒の狼師が雲代二州を攻略していることを知りました。大可汗から10日以内に㮶州を陥落させるよう命じられていますが土喀設の存在が邪魔になると考え土喀設の排除を決意します。
長歌は公孫恒に包囲を突破して援軍を求めるべきと訴えました。阿竇は負傷した長歌の代わりに使者の役目を引き受けました。途中、阿竇は代州から来た軍と会い。長安への道が封鎖されていることを知りました。
その代州には李楽嫣がいました。阿詩勒の兵は街を襲撃。楽嫣も殺されそうになりますが亜羅が助けました。
阿竇は土喀設に捕らえられました。阿竇は自分が李主簿(長歌)に信頼され誰よりも知識を受け継いでる。李主簿は軽車都尉に出世しているので今が和議のときと主張します。
感想
阿詩勒には阿詩勒隼の鷹師、土喀設の熊師、そして代州を攻めた狼師の部隊がいるのですね。いかにもマンガっぽいネーミングですが。鷹師は精鋭で、熊師は引き立て役、狼師は強いけど残虐な演出のようです。
第14話 大将軍の覚悟
大可汗は土喀設に㮶州の攻略は許可しませんでした。しかし、功を焦る土喀設は大可汗の命令を無視して㮶州を攻めようとします。
阿詩勒部の熊師に捕らわれた阿竇は土喀設を唆して、自分を利用すれば朔州が手に入るといいます。
土喀設は亜竇を連れて長歌を脅迫して㮶州を開城させようとしました。しかし阿竇は自分は将軍だと名乗り、代州が陥落して援軍が来ないと叫びました。騙されたと知った土喀設は阿竇を殺害。㮶州を攻撃しました。そこに援軍を装った阿詩勒隼たちの部隊が到着。亜竇を失った長歌や朔州兵は奮起して戦い、熊師は逃亡。陥落を免れました。
しかし阿詩勒部の鷹師による朔州の包囲は続き。城内の食糧も尽きかけていました。
夜。公孫恒は覚悟を決めて密かに阿詩勒隼と会いました。そして自分が降伏すれば民を助けてくれるかと問いかけます。
その後、公孫恒は宴を開きました。秦老と公孫夫人は彼の意図を知っています。 公孫恒は長歌と話、明日降伏して自らの首を差し、長歌に㮶州と民を託すと言いました。長歌は驚いて考え直すように言うのですが。公孫恒の意志は変わりません。
感想
亜竇は命をかけて李長歌たちを守ろうとしました。そして最後の最後で夢だった「大将軍」になることができました。
そして公孫恒も民を守るため犠牲になる覚悟を決めました。交渉相手が土喀設だったら公孫恒は自分が犠牲になる覚悟はしなかったと思いますが。阿詩勒隼なら約束を守ってくれると思ったのでしょう。
第15話 信念に殉じて
公孫恒は朔州を守るため阿詩勒隼との約束どおり自害しました。長歌と秦老は泣きながら公孫恒の死を悼みました。公孫夫人もあとを追って自害しました。
その後、長歌は公孫恒の首を持って城門から出て行きました。そして長歌は㮶州軽車都尉 李十四(長歌)として城を開放、㮶州刺史 公孫恒の首を差し出し、民の命を守ることを願い出ました。このとき長歌は阿詩勒隼がかつて会った男だと気づきました。すると阿詩勒隼は長歌に奴隷になるように要求されます。㮶州の民を守るため、長歌はその条件を受け入れいました。
公孫恒や李長歌たちの事情を知らない㮶州の民たちは李都尉を公孫恒を裏切りって開場した罪人だとなじりました。長歌はその罵声に耐えました。
その後、阿詩勒隼は李都尉が阿詩勒部の首領を暗殺しようとして失敗。殺されたと発表します。李長歌は奴隷として生きることになりました。
感想
公孫恒と夫人の死はやりきれないですね。公孫恒が自らの命と引換えに守った民衆ですが、彼らには公孫恒や李長歌の想いは理解できません。あのまま戦えば全滅したでしょう。李長歌にはどちらになっても辛いものがあります。さて「裏切り者」李都尉はこの世からいなくなり、阿詩勒隼の奴隷としての李長歌が残りました。このさき、長歌はどうなるのでしょうか?
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