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宇文会・宇文護の息子は親の七光りで出世した?

周 6.1 北朝・魏・周・斉

宇文会は北魏の大宰相・宇文護の息子。

宇文護は日本ではほとんど知られていませんでした。蘭陵王のドラマでは敵国のボス的扱いです。ドラマ「独孤伽羅」「独孤天下」などでは皇帝以上の権力を持つ宰相として描かれます。

宇文護は優れた政治家でしたが3人の皇帝を擁立して2人の皇帝を廃しました。中国史では悪党あつかいされる人物です。

宇文護には息子がいました。でもほとんど知られていません。宇文護が権力を握ると当然、息子たちも高い地位に付きます。

宇文護の三男・宇文会は柱国という北周でも高い地位の将軍についていました。

でも、宇文護が暗殺されたあと宇文会も処刑されます。

 

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宇文会(うぶん かい)の史実

姓:宇文(うぶん)
名:会(かい)

生年月日:不明
没年月日:572年

父:宇文護

日本では飛鳥時代になります。用明・崇峻天皇の生きた時代とほぼ同じです。

 

西魏の時代

生年は不明。

北魏の代郡武川(今内蒙古自治区武川県)出身。

晋国公・宇文護(うぶん ご)の三男として生まれました。
祖父は宇文顥。宇文泰の長兄。

六鎮の乱のとき。宇文顥(うぶん こう)・宇文泰(うぶん たい)兄弟はその父・宇文肱(うぶん こう、宇文会の曽祖父)とともに挙兵。宇文顥は戦死します。

宇文肱の死後は宇文泰が宇文一族の中心になりました。

宇文護は宇文泰に従っていました。

宇文会の生年は不明。

若いころの宇文会は勉強熱心で頭のいい少年でした。

宇文家は武人の家系なので、宇文会も父につき従って戦場に出ていたでしょう。

555年。父・宇文護が江陵の占領に成功。宇文会は江陵県公の爵位を与えられました。

556年。宇文泰が死亡。父・宇文護があとを任されます。宇文泰の子どもたちが若かったからです。

 

北周時代の宇文会

561年。宇文護が西魏皇帝・拓跋廓に帝王の座を明け渡すように説得(脅迫)。拓跋廓は宇文覚に皇帝の座を譲りました。

557年。宇文泰の息子・宇文覚が天王(皇帝)に即位。国名が「魏」から「周」に変わりました。

561年。北周の武帝は宇文顥を邵惠公に、宇文什肥を邵景公に追封しました。

宇文顥は宇文会の祖父。武帝にとっては伯父。
宇文什肥は宇文顥の息子。宇文護の兄弟。宇文会の伯父です。

宇文什肥は534年に東魏の高歓に殺され、文什肥の子・宇文冑(うぶん ちゅう)は東魏に捕まっていました。

そこで。宇文会が宇文什肥のあとを継いで邵国公になりました。

拜驃騎大將軍、開府儀同三司になりました。

562年。蒲州総監になりました。

宇文護の子どもたちは次々に要職について贅沢な暮らしをするようになりました。

570年に宇文冑が釈放され北斎に帰ってきたので宇文冑が邵国公になり。宇文会が譚国公になりました。

571年。宇文会は柱国になりました。柱国は将軍の中でも特に地位の高い重臣です。

このころまでの宇文会はとくに大きな手柄はたてていません。柱国将軍になれるほどの実績はないのですが、父親が宇文護だから出世できたといえます。でも当時は親が大きな手柄をたてれば子も出世するのは当たり前の世の中でした。

 

蘭陵王との戦い

皇帝の弟で大司馬(国防大臣)宇文憲(うぶん けん)が2万の軍を率いて出陣。北斉に攻め込みました。宇文会も参戦していました。

北斉は蘭陵王・高長恭(こう ちょうきょう)が迎え撃ちました。北魏軍は苦戦します。

さらに北魏側の汾州が北斉軍に包囲されました。宇文会は宇文憲の命令で石殿城を建設して攻撃に備えました。

高長恭が大軍を率いて攻撃してきました。北魏側も宇文憲が奮戦して膠着状態になりました。結局、決着は付かなかったので両軍は撤退しました。

父・宇文護とともに殺害される

572年。父・宇文護が武帝によって暗殺されました。武帝配下の長孫覧の命令で宇文護の子と親族が逮捕されました。

そして親族たちとともに宇文会も処刑されました。

574年。常武公の爵位が与えられました。
一度は罪人になったものの、死後の名誉は守られたわけです。

 

ドラマの宇文会

独孤皇后 2019年、中国 演:呉弘

このドラマでは宇文護は典型的な悪役。その息子ということで宇文会は性格の悪い人物として描かれます。

同年代の楊堅をライバル視。事あるごとに敵対します。

 

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