韓国ドラマ「アラン使道伝」は李氏朝鮮時代を舞台にしたドラマ。
ヒロインのアランをシン・ミナさん。
アランと恋に落ちる武官のウノをイ・ジュンギさんが演じて人気になりました。
このドラマは朝鮮に伝わる民間伝承「阿娘伝説」をもとにしています。
李氏朝鮮王朝時代の慶尚南道密陽地区に伝わる民間伝承で。無念の思いで死んだ阿娘(アラン)が幽霊になり。役人の助けを借りて自分の恨みを晴らした後、成仏したという話です。
一体どんな伝承でしょうか?
ドラマのもとになった阿娘(アラン)伝説を紹介します。
阿娘(アラン)伝説
朝鮮明宗(在位:1545~1567年)の時代。
阿娘(アラン)は慶尚道 密陽府使の娘。
名前は尹東玉(ユン・ドンオク)と言われます。愛称の阿娘(アラン)で知られていますで阿娘で紹介します。
阿娘は幼い頃に母を亡くし乳母に育てられました。ところがその乳母は使用人の百賀(ペクガ)と共謀。月見を口実に永南楼におびき出すと。使用人の百賀が阿娘を手籠めにしようと襲いました。阿娘は最後まで抵抗しましたが、刃物で刺されて死亡(自害したという話もあります)。遺体は竹林に捨てられました。
阿娘の父は阿娘が母方の男と密通して一緒に逃げたと思い。官職を辞職しました。
このことがあって以来。密陽に新しい役人が来るたびに赴任初日の夜に阿娘の幽霊が現れ復讐を訴えるようになりました。そのためみんな怖くなって密陽府使に就こうとする者はいなくなります。
あるとき、李上舍(イ・サンシャ)という恐れ知らずな役人がその役職に任命されてやって来ました。
李上舍は赴任初日の夜。阿娘の幽霊から無念な最期の様子を聞きました。彼は恨みを晴らすと約束します。
李上舍は間もなくその乳母と使用人を捉えて処罰。阿娘の遺体を探して葬儀を行うと、その後は幽霊は出なくなりました。
伝説になった阿娘(アラン)
その後。密陽の人々は遺体が発見された永南楼の近くに「烈女祠」という祠を建てて祭祀を行ったということです。
1930年に永南楼を修理したときに「貞純阿娘之碑」という碑石を立て。
1965年に阿娘(アラン)を祀ったお堂の阿郞閣を建設。現在でも韓国の 慶尚南道 密陽市には阿娘(アラン)を祀った寺院・阿郞閣があります。
ドラマの「アラン使道伝」では
アラン(演:シン・ミナ)が非業の死をとげた阿娘(アラン)に。
ウノ(演:イ・ジュンギ)が新しく赴任した役人の李上舍に置き換わっています。
人物設定のモチーフになっているというだけで、ドラマのストーリーは伝説とは違いますが。どのようにアレンジされているのか比べてみるのも面白いと思います。
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