中国ドラマ「風起隴西(ふうきろうせい)-SPY of Three Kingdoms-」第17・18・19・20話の感想とネタバレ・あらすじの紹介記事です。
魏・呉・蜀が争いを繰り広げていた三国時代の末期。
軍謀司の司尉 高堂秉が曹魏の間諜だったことが発覚。馮膺の責任問題になりそうな雰囲気です。一方、陳恭は李厳から認められ出世しました。
諸葛亮は再び北伐を考えています。
荀詡は投獄された高堂秉を尋問するのですが、すべてを聞き出すことはできません。
一方。曹魏では郭淮が郭剛に青萍計画の本当の計画を明かします。それは蜀漢の司聞曹の上層部に曹魏のスパイを送り込むというもの。高堂秉の代わりの燭龍が現れるというのです。
前回までで曹魏の大胆な作戦が明らかになりました。そして新しい燭龍の活動が始まります。
番組情報
原題:風起隴西
英語:The Wind Blows From Longxi
2021年、中国
全24話
原作小説:風起隴西
原作者:馬伯庸
主要人物
・陳恭(ちん・きょう)/白帝
演:陳坤(チェン・クン)
・荀詡(じゅん・く)
演:白宇(バイ・ユー)
・諸葛亮(しょかつ・りょう)
演:李光潔
・李巌(り・げん)
演:尹鑄勝
・楊儀(よう・ぎ)
園:俞灝明
第17話 反間の計
(はんかんのけい)
郭淮と郭剛は話をしていました。郭剛は新しい燭龍が陳恭だと知ります。でも陳恭が曹魏に寝返るのか理解できませんでした。
高堂秉の地位は司尉ですから司聞曹のトップではありません。曹魏の作戦のためには司聞曹の上の地位にスパイを送り込む必要があります。高堂秉を犠牲にしてより高い地位に就くものが本当の燭龍でした。それは燭龍=高堂秉の逮捕に功績のあった陳恭です。
高堂秉もまさか自分が捨て駒だったとは知らなかったでしょう。恐るべき作戦です。
陳恭の父・陳黻はかつて、李厳の影武者になって馬秦と戦いました。でも馮膺が郭淮に情報を流したせいで戦士していました。そこで陳恭は父の仇を討とうとしていました。
陳恭は柳瑩に自分が次の燭龍だと言うと、馮膺を標的に定めます。
まさか陳恭は曹魏に寝返ったとはねえ。いつ寝返るつもりになったのでしょうか?父の仇の馮膺を討ちたい気持ちはわかりますが。そのために本気で曹魏に寝返ってしまったのでしょうか。
反間計(はんかんけい)=反間の計
「兵法三十六計」のひとつ。
敵のスパイを利用して偽情報を送って敵を疑心暗鬼にしたり、粛清をうながしたりすること。スパイを買収や脅迫して二重スパイにすることも意味します。
この作品のテーマにも関わる計略。
第18話 連環の計
(れんかんのうけい)
馮膺は李厳のお陰で助かり、お礼に別荘を用意。馮膺は柳瑩を連れて李厳の別荘を訪れました。柳瑩を別荘に迎えた李厳は大喜び。さらに李厳は馮膺に諸葛亮を陥れるための策を考えるように言います。
一方、荀詡は高堂秉が獄中で自害したと報告を受けました。でも荀詡は自殺ではなく他殺だと考えます。荀詡は燭龍事件の調査を続けようとします。でも司聞曹内では解決済みとされ、荀詡への不満が高まっていました。
馮膺は楊儀と会い、作戦の打ち合わせをします。馮膺は諸葛亮を裏切ったのではなく、彼に内緒で李厳を罠にかけようとしていました。
いよいよ諸葛亮の第二次北伐が開始されます。ここで馮膺が李厳に提案したのが連関の計。3段階の作戦を組み合わせ、諸葛亮の北伐を妨害しようというものでした。さすがにこの作戦には李厳も不安になります。
燭龍が高堂秉から燭龍に変わっただけでなく。馮膺は李厳に味方すると思わせておいて李厳を陥れようとする行動に出る。自分たちの目的達成のためには敵勢力の利用もやってしまう。ややこしい展開になってます。
連環計(れんかんけい)=連環の計
「兵法三十六計」のひとつ。
作戦を次々に繰り出して、より大きな効果をもたらすこと。正面から敵にぶつからずに、次々に計略を実行して敵の戦意や勢力を削くこと。
本来は船を鎖で繋ぐという意味ではありません。
第19話 釜底より薪を抽く
(かまぞこよりまきをぬく)
李厳は馮膺の提案した作戦を採用。賭けになりますが諸葛亮の北伐を止めるためにはそれしかありません。
馮膺の作戦だと味方の軍にも被害が出てしまいますから、狐忠が驚くのも無理ありません。とはいえ馮膺はもともと諸葛亮の配下ですから簡単には信用できないでしょう。
荀詡は燭龍事件を調査していました。そして馮膺が高堂秉の殺害に関わり、さらに他にも協力者がいると考えるのでした。そして柳瑩が馮膺と曹魏の連絡役ではないかと疑うのでした。
さすがにこの状況では陳恭を疑う事はできませんよね。彼の中では白帝は裏切ってないと結論出てますし。怪しいところは見当たらないし。
確かに荀詡が蜀漢に戻ってきたときに柳瑩が都合よく登場。柳瑩の身のこなしも普通の妓女には見えません。でも陳恭に相談したら柳瑩が疑われているのがバレてしまうよ。
そして郭淮は陳恭を監視するために黄預を派遣。荀詡を暗殺するよう命令します。
陳恭は黄預から命令を聞き、暗殺用の道具も受け取りました。陳恭は曹魏に味方しているとはいえ、荀詡は友です。荀詡を暗殺できるのでしょうか?
釜底抽薪(ふていちゅうしん)=釜底より薪を抽く
「兵法三十六計」のひとつ。
釜で水を沸かせるのに必要なのは薪。そこで薪をなくしてしまえを水を沸かせることはできない。敵の一番重要な部分をつぶして戦えなくすること。兵糧を燃やしたり、人質をとったりして戦意をなくしたり、戦うための大義名分をなくしたりします。
第20話 魏を囲んで趙を救う
(ぎをかこんでちょうをすくう)
荀詡は令牌を渡し柳瑩に逃げるように言います。でもそのことは陳恭には黙っていました。
荀詡は柳瑩を疑っていますが、さすがに彼女を捉えることはできないんでしょうね。
諸葛亮が軍を引きいて北伐に出ました。陳恭は馮膺と会って茶を飲みながら、10年前に父・陳黻が死んだ件について問いただしました。
馮膺は確かに曹魏に内通して情報を渡しました。でもそれは先帝・劉備の命令。その結果、資中県では負けましたが、蜀漢は夏侯淵を打ち破り漢中を手にすることができました。その資中県の戦いで陳黻は戦死してしまったのです。馮膺に言わせれば陳黻の死は故意ではない。国のためだというのです。
でも陳恭は納得できません。それなら馮膺も命を落とせばよかったのに。なんで父が犠牲になるんだよ、という思いでしょう。
一方。荀詡の動きが怪しいと思い馮膺を追跡するのでした。
馮膺は本当に占いを聞いてましたね。3日以内に投獄されるという占いが。ずいぶんと具体的ですね。事実、荀詡が馮膺を捉えようとしているのですけど。馮膺はすんなり捕まるのでしょうか。
囲魏救趙(いぎきゅうちょう)=魏を囲んで趙を救う
「兵法三十六計」のひとつ。
春秋戦国時代。趙の都は魏に包囲され、趙は斉に救援を求めました。このとき斉は魏軍を直接攻撃するのではなく魏の都を包囲。魏軍は撤退して趙は救われました。
このことから敵を正面から攻撃するより、弱点を攻めたり。敵を分散させたほうがいいという考え。
次へ>
<前へ
全話一覧
コメント