PR

宋邦英(ソン・バンヨン)と宗仁(ソン・イン)、王琠(ワン・ジョン)を担いで命を落とす

3 高麗の重臣や人々

宋邦英(ソン・バンヨン)は高麗の重臣。実在した人物です。

韓国ドラマ「王は愛する」にも登場しましたが、ドラマではいとこのソン・インの方が目立っていました。

でも実際には宋邦英(ソン・バンヨン)が中心になって動いていました。

史実の宋邦英(ソン・バンヨン)とはどんな人物だったのか紹介します。

宋仁(ソン・イン)についても簡単に紹介します。

PR

宋邦英(ソン・バンヨン)の史実

いつの時代の人?

 

生年月日:不明
没年月日:1307年5月20日

名前:宋邦英(ソン・バンヨン)
称号:瑞興侯
本貫:汝山宋氏
父:宋炎(ソン・エン)
母:不明
妻:卞韓國順安妃皇甫氏

兄弟・姉妹
靜妃王氏
王玢(ワン・ブン)34代国王・恭讓王の曽祖父

高麗王朝の25代忠烈王の時代に生きました。
日本では鎌倉時代になります。

宋邦英(ソン・バンヨン)の生まれ年はわかりません。

父は高麗軍の将軍をつとめた宋炎(ソン・エン)。

父は将軍でしたが、宋邦英(ソン・バンヨン)は文官になりました。

高麗で大きな力を持った政治派閥「宋氏密職公派」の派祖。いつの時代も政治家は派閥を作るものです。

1298年(忠烈王24年)。元に派遣される朝貢の使者・賀正使に任命され、元に行きました。

この年、忠烈王が譲位して忠宣王が即位しましたが。年内に忠宣王が退位させられ再び忠烈王が高麗王になりました。

忠烈王と王璋(忠宣王)の親子関係はすでに悪くなっていました。宋邦英は忠烈王の忠実な部下として宋邦英の味方をしていました。忠烈王の復位後はさらに重要な地位につくようになります。

1300年(忠烈王26年)。左部承旨になりました。国王から王命をうけて書類にする秘書のような役目です。

1301年(忠烈王27年)。左承旨になりました。

1303年(忠烈王29年)。密直司使になりました。樞密院使ともいいます。従二品。王命の出納、宮殿の警護、軍事機密の扱いなどを担当していました。忠烈王の時代に密直司使という名前になりました。

聖正使に任命され、元に行きました。

1304年(忠烈王30年)。前王の王璋(忠宣王)の帰国を妨害した罪で元に更迭されます。8月になって高麗に帰国しました。12月には賀正使に任命され、元に行きました。

宋邦英がいつごろから王璋(忠宣王)と敵対していたのかはわかりませんが。この頃にはすでに王璋(忠宣王)でなく、瑞興侯・王琠を支持していたようです。忠烈王も王琠を跡継ぎにしようと考えていました。

1306年(忠烈王32年)。宋邦英は元で人質生活を送っている王族の王惟紹たちとともに、高麗の世子・王璋を廃して瑞興侯・王琠ワン・ジョンを世子にしたいとブルガン皇后たちに訴えます。王璋と結婚していたブッダシュリ公主を王琠ワン・ジョンと再婚させたいという希望も伝えました。

当時、モンゴル皇帝はテムル(成宗・鐵穆耳)カーンでした。しかしテムル・カーンは病弱だったのでブルガン皇后が権力を持っていました。

1307年。モンゴル皇帝テムル・カーンが死去。モンゴル帝国内で後継者争いが起こります。

ブルガン派の専横に不満を持っていた反ブルガン派によってアクタイが捕らえられました。ブルガンも追放になりました。宋邦英たちにとっては大きな後ろ盾がいなくなりました。

忠烈王も重臣たちの説得で世子・王璋を廃して王琠を世子にするのを諦めました。

その後、皇帝(ハーン)になったのはカイシャン(武宗)でした。

王璋を廃そうとしていた宋邦英たちの立場は一転して悪くなりました。

カイシャンの即位後。忠烈王が元に行くことになり、宋邦英も同行しようとしました。しかし曹迪が「国に対して罪を犯しているので同行させてはいけません」と言いました。

それでも宋邦英は国境付近の義州まで同行しました。その後も王に同行するのを望んだので忠烈王は別々に行くことを条件に認めました。宋邦英は元に到着しましたがそこで待っていたのはカイシャン・ハーンによる容赦ない追求でした。

カイシャンは王璋がモンゴルにいたときから親しくしていた人物です。宋邦英たちが王璋を妨害していたことを知り処刑することにしました。王璋は王琠の命だけは助けるように願いましたが、宰相のタルハン(哈剌哈孫)は拒否しました。

宋邦英はともに王琠を担いでいた王維紹、宋醫、宋均、金忠義、崔涓とともに処刑されました。王琠も1309年に処刑されています。

宋仁(ソン・イン)

韓国ドラマ「王は愛する」では宋邦英(ソン・バンヨン)よりもソン・イン(宗仁)の方が目立っています。ワン・ジョンを王にしようと積極的に動いているのはソン・イン(宗仁)のように描かれています。

ソン・イン(宗仁)は架空の人物です。

宋邦英(ソン・バンヨン)がワン・ウォン(忠宣王)よりもかなり年配のため、同世代のライバルを創作したのでしょう。

宋一族は高麗でもかなり大きな力を持つ一族でした。

宋邦英(ソン・バンヨン)以外にも要職についた者はいます。事実、宋醫、宋均も宋邦英とともに処刑されています。そうした宋邦英とともかつどした宋一族の若手を象徴する存在としてソン・イン(宗仁)はつくられたようです。

劇中では密直司の堂後官として登場。地位はソン・バンヨンよりも下ですが、積極的に動いているのはソン・インの方でした。

テレビドラマ

王は愛する 2017、MBC 
ソン・イン 演:オ・ミンソク
ソン・バンヨン 演:チェ・ジョンファン

コメント

タイトルとURLをコピーしました