中国ドラマ「長歌行」の16・17・18・19・20話あらすじとネタバレ感想記事です。
公孫恒は朔州を守るため阿詩勒隼との約束どおり自害しました。長歌と秦老は泣きながら公孫恒の死を悼みました。公孫夫人もあとを追って自害しました。
その後、長歌は公孫恒の首を持って出て城を開放、㮶州刺史 公孫恒の首を差し出し、民の命を守ることを願い出ました。
阿詩勒隼は長歌に奴隷になるように要求されます。㮶州の民を守るため、長歌はその条件を受け入れいました。
その後、阿詩勒隼は李都尉が阿詩勒部の首領を暗殺しようとして失敗。殺されたと発表します。李長歌は奴隷として生きることになりました。
番組情報
原題:長歌行
20201年、中国
全49話
原作漫画:長歌行
作者:夏達
時代背景
古代中国の唐王朝が舞台。
初代皇帝 高祖 李淵の治世。建国して間もない武徳9年(626年)から物語がスタート。
唐の周辺には強大な遊牧民国家・阿詩勒(アシラ)部(史実では突厥・阿史那氏)が存在。唐を脅かしていました。
国内では皇太子には長男・李建成が決まっていましたが。次男の秦王・李世民も後継者の座を狙っていました。
阿詩勒(アシラ)部
ドラマ世界では草原で強大な勢力を誇る部族。
原作では「阿史那」でしたが。ドラマ化ではなぜか名前が変わりました。
モデルは突厥(テュルク)の阿史那(アシナ)氏。アシナ氏は突厥帝国の王族。
かつて突厥は唐を脅かす巨大な国でした。しかし内部の争いで東西に分裂弱体化。
唐の建国者、高祖・李淵(り・えん)が挙兵したときには突厥の助けを借りて戦いました。唐は突厥には借りがあったのですが、太宗・李世民のときに突厥を戦いで破って服従させ。立場は逆転します。
主要人物
李長歌(り・ちょうか)/永寧郡主
演:ディリラバ
阿詩勒隼(アシラ・シュン)
演:呉磊(ウー・レイ)
皓都(こう・と)
演:劉宇寧(リユ・ユーニン)
李楽嫣(り・らくえん)
演:趙露思(チャオ・ルースー)
魏叔玉(ぎ・しゅくぎょく)
演:方逸倫(ファン・イールン)
第16話 生きる意味
阿詩勒隼は李長歌に対して、李都尉は死んだ今日からは鷹師の奴隷だと告げました。長歌は隼の思惑がわからないまま、隼の大軍に従って歩きます。皓都は遠くから見守り長歌が捕虜になったことを嘆きました。
隼の軍隊は途中で休憩しました。長歌は失意の余り食事をとらず何も話しません。穆金は彼女を心配しますが、隼は彼女を信じています。
隼は誰かが長歌を監視しているのを見つけると。斥候の前で長歌を殺したように見せかけました。そして生きてみせろと長歌を叱咤します。
楽嫣は雲州で雲州長官に会い公主だと訴えます。でも長官は信じません。
皓都と魏叔玉は楽嫣を探すため雲洲にやってきました。魏叔玉は明府に到着すると公主の絵を見せ、楽嫣を見つけ出すよう命じました。
楽嫣は肖像画を持った人々が自分を探しているのを見て、自分が公主だと言ったので偽物を捕まえようとしているのだと思い込み逃げ出すのでした。
感想
李長歌は命は助かったけど大変な事になってしまいましたね。楽嫣もせっかく州長官のとこまで来たのに公主と認めてもらえない。そりゃ証明するものはないし、こんな所に公主がいるとは思いませんよね。
第17話 幕僚の条件
李楽嫣は雲州で柴女将に助けられました。柴女将は面倒に巻き込まれたくなかったので楽嫣に出ていってほしかったのですが。結局、織物工房で働くことになりました。でも楽嫣は手先が不器用で失敗してばかりだったので柴女将からやめるように言われます。
楽嫣を探す皓都と魏叔玉は、楽嫣は雲州にはいないと思い去ってしまいます。
李長歌は阿詩勒隼に軍師として雇うように提案します。隼が理由を尋ねると長歌は自分の考えを言いました。隼と穆金は驚くほど長歌が物事をよく知っているので驚き、何か条件があるのか聞きました。そこで長歌は3つの条件をだして軍師になりました。
すると鷹師の幕営に大可汗の延利可汗と渉爾が現れました。穆金はまずいことになったと思いました。というのも㮶州城の赦免は隼の一存で決めたことで、大可汗は知らなかったのです。
渉爾は王君廓を連れてきて隼を反逆者として陥れようとしました。しかし長歌が機転を効かせて隼の疑いは晴れるのでした。
魏叔玉は一人で酒を飲んでぐちをこぼしていました。楽嫣を見つけられず、長歌がいなくなったことを悔やんでいます。そんな魏叔玉を皓都は冷ややかに見ていたのですが。
感想
長歌も楽嫣も新しい場所で自分の居場所を見つけたようですね。でも苦労しそうです。阿詩勒隼は長歌を気に入ってるみたいなので悪いようにはしないと思いますけど。
第18話 新しい家族
大可汗から鷹師に女奴隷が送られてきました。李長歌は夢の中で母親を見て驚いて目が覚めました。そして外から声が聞こえてきたので女奴隷を助け出し、彼女に食べ物と服を与えました。彼女はミミグリと言う名でした。
阿詩勒隼と穆金は長歌のテントにやってきました。ミミグリは追い出さないように懇願します。長歌は隼にミミグリをここに残すように言います。
ミミグリの部族は阿詩勒部の攻撃され家族が散り散りになりました。家族もいなくなったので長歌のそばにいられることだけでも感謝していると答えます。長歌は同情し、ミミグリを家族のように扱うようにします。
しかしミミグリと穆金はことあるごとに喧嘩しました。しかし穆金はしだいにミミグリを意識するようになります。
楽嫣は手先が不器用で織物工房で失敗ばかりしていました。そしてとうとう柴女将に怒られ追い出さてしまいます。楽嫣は一晩外で待ち、翌朝、柴女将に再び機会を与えてほしいと頼みますが、柴女将は彼女を相手にしません。ところが品物を見に来た商人が、楽嫣が刺繍したウサギを見て気に入りました。そして注文が入り、楽嫣も次第に認められるようになるのでした。
李長歌は体調を壊して気を失いました。隼が彼女をテントに抱え込んだところ、ミミグリと穆金は長歌が女性だと気づきました。そしてなぜ隼が彼女を特別扱いしているのかが理解できたのでした。
感想
ミミグリは阿詩勒とは違う部族の人。遊牧民同士でも争っているみたいです。理解のある長歌のもとに来られたのは不幸中の幸いと言っていいのでしょうか。楽嫣も追い出されそうになりましたが、ラッキーなことに商品が売れました。
第19話 2つの刺繍
ミミグリは羊骨スープを持って穆金のテントにやって来ると、中で穆金が倒れていました。彼はひどい熱で。ミミグリは一晩中穆金の世話をします。やがて彼女は疲れてベッドに寝込んでしまいました。穆金が目を覚ますと自分が上着を着ていないことに気づき恥ずかしがりましたが、ミミグリは彼の額を触ってようやく熱が下がったことを喜びました。
穆金はお礼に物資の調達にミミグリを連れて行きました。雲州に到着したミミグリは長歌からもらった刺繍入りの袋を落としてしまいました。ミミグリは布を売っていた楽嫣が同じ刺繍入の袋を持っているのを見て盗まれたと勘違い。楽嫣は自分の財布だと主張するとミミグリは刺繍が自分のものと同じだと言って奪ってしまいます。でも銭袋は別の場所に落ちていました。
ミミグリは自分が勘違いしてたことを知り楽嫣がいた場所に戻りましたが。すでに楽嫣はいませんでした。
ミミグリは阿詩勒部に戻ると李長歌に同じ模様の2つの袋を見せました。長歌はそれが楽嫣のものだと思い、楽嫣を探しに雲州に行くことにします。
感想
穆金はミミグリのことが好きになったみたいですね。二人で買い物に行った先で楽嫣の手がかりが見つかりました。でも入れ違いに。まあ、あの広い土地で出会う方が難しいのですが。
第20話 渭水の賭け
皓都は雲州にやってきて商人から楽嫣の情報を集め柴女将の工房に向かいます。でも楽嫣はいませんでした。柴女将は皓都が楽嫣を捕まえに来たと思い込み、楽嫣がいたことは認めませんでした。そこで皓都は楽嫣の身分を明かすと柴女将は楽嫣が本当に皇帝の娘だと知って驚き楽嫣の行き先を教えました。長歌も雲州に到着しましたが楽嫣はすでに出発した後でした。長歌は仕方なく阿詩勒部に戻りました。
しかし人々と馬の姿はなく、阿詩勒部が涇州に向かったことを知りました。涇州を守る天偈軍は阿詩勒部に破れ長安が危機にされていました。
太宗 李世民は急いで大臣たちを招集して対策を協議しました。
一方、楽嫣は仲間たちと休憩中にパンを食べようとしましたが。以前に饅頭を奪った少年に再び取られてしまいます。
唐軍は鷹師との戦いで苦戦。阿詩勒部の大軍が渭水に迫りました。李世民は自ら阿詩勒部を迎え撃つために出陣。兵たちに皇帝が自ら指揮するとを知らせ兵の士気を高めました。
延利可汗は李世民が自ら動いているのを見て何かあると思い使者を送りますが、李世民は捕らえてしまいます。
長歌は阿詩勒隼と別れ唐軍に潜入。ところが唐には十分な兵がおらず、李世民が大軍を率いているように見えるのもハッタリだとわかりました。
それでも李世民は阿詩勒部に屈するつもりはなく、馬に乗って渭水のほとりに向かい延利可汗と対峙するのでした。
感想
阿詩勒部の大軍が唐に迫ってきました。
今回のエピソードは李世民の即位直後に突厥の大軍が長安に迫った大事件がモデル。このあと渭水の盟と呼ばれる突厥と唐の盟約が結ばれました。渭水の盟は中国史好きな日本人でも知らない人が多いエピソード。でも実際には李世民の生涯でも最大級の屈辱といわれる重大な出来事です。
中国では歴史好きな人なら「渭水之盟」の言葉くらいは知ってると思いますが。屈辱な出来事なので、もしかするとテレビドラマの「長歌行」で突厥の名前が出せないのもこの辺が理由かもしれません。
ドラマでも唐と李世民にとって大きな危機として描かれ。ここから李世民と長歌がどのように巻き返すのかがドラマ中盤の見どころになりそうです。
渭水の盟についてはこちらを御覧ください。
・頡利可汗・渭水で唐太宗 李世民に屈辱を与えた東突厥最後の大可汗
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