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龍珠伝ラストプリンセスの登場人物と時代背景

中国ドラマ 1 ドラマ紹介

(出典:amazon)

 

中国ドラマ「龍珠伝・ラストプリンセス」は清王朝を舞台にしたドラマ。ヒロインの李易歓は南明皇帝の忘れがたみ。清朝の皇帝・康煕帝のラブストーリーを中心に、明の再興を目指す明残党軍の活動が描かれます。

ドラマでは1662年の南明の滅亡。1673~1681年におきた三藩の乱(呉三桂の反乱)を中心にドラマが展開。

歴史上は南明滅亡とともに死亡した皇太子の朱慈煊や将軍の李定国が生きていて清朝を打倒して明朝の復興を目指します。

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時代背景

ドラマを見るときに役立つ歴史の知識を紹介します。

ドラマが始まるまでのいきさつ

ドラマの舞台は清王朝時代。

満洲人(女真から名前を変更)が建国した清王朝は豊かな中国南部の土地を求めて明王朝と戦いました。

ところが実際に明王朝を滅ぼしたのは明国内で反乱を起こした李自成(り・じせい)でした。

その後、明の将軍だった呉三桂は清のドルゴンと協力して李自成を討伐しました。

生き延びた明の皇族は中国南部に逃れ新しい国をつくります。それが「南明」です。歴史上は中国南部にあるので「南明」と呼ばれますが、当時の彼らが名乗っていたのはあくまでも「明」です。

清朝は配下にした呉三桂(ご・さんけい)たちを使い南明を攻撃します。追い詰められた南明の永暦帝(えいれきてい)は家族や配下とともにビルマに逃亡しました。このとき永暦帝に従った配下はわずか600人程度でした。

南明の滅亡

1662年。康煕帝(こうきてい)の時代。といっても康煕帝はまだ子供。実際に政治を行っていたのはオボイ達重臣でした。

清はビルマに逃れた南明を討つため呉三桂を派遣。
清の大軍が迫るとビルマ王は永暦帝を裏切り清に味方しました。

孤立無援の永暦帝はいよいよ追い詰められます。

というのがドラマの1話で描かれる戦い。

歴史上は永暦帝と皇太子の朱慈煊(しゅ・じけん)は呉三桂に捉えられ処刑。
南明の将軍・李定国(り・ていこうく)は戦死。孝剛匡皇后は捉えられ清に送られる途中で自害します。

呉三桂の反乱

呉三桂は李自成の鎮圧、明朝の残党討伐に貢献しました。清から「平西王」の称号と広大な領地を与えられ、小国の王のような扱いを受けました。

同じ様な待遇の人は呉三桂以外に2人いました。彼らをまとめて「三藩」といいます。3人ともかつての明の将軍です。

呉三桂たちはチベットや外国との貿易を勝手に行い莫大な利益を得ていました。三藩はやがて清王朝を脅かすほどの力を持ちます。

1673年。成人した康煕帝は「三藩はやがて反乱を起こすかもしれない」と考え「藩」の廃止を決定。他の将軍と同じように朝廷に仕えるように命令しました。

ところが呉三桂たちは藩の廃止に反対。既得権が奪われて他の重臣と同じ待遇になってしまうからです。

呉三桂たちは反乱を起こしました。これが1674年から1681の間におきた「三藩の乱」。ドラマ後半の呉三桂の反乱はこの三藩の乱がモデル。

歴史上は呉三桂たちに明の残党も加わる大きな反乱になりました。鎮圧に7年もかかりました。この残党軍に李定国はいませんが、かつて明に仕えた武将たちが参戦しました。

しかしこの反乱を乗り越えた康煕帝は国内を完全統一。安定した世の中がおとずれ、清はさらに発展します。

というのが歴史上のできごと。

ドラマは、史には残っていないけど三藩の乱の裏にはこのようなことがあったかも。というストーリーです。

主要登場人物

李易歓り いかん

演:楊紫

このドラマのヒロイン。
南明の将軍・李定国の娘として育てられました。でも実は永暦帝の娘。誕生時に朱慈煊と入れ替わりました。朱慈煊と婚約して将来の王妃になります。仲間とともに打倒清朝を目指して活動していました。ところが、正体を隠して街に出ている康熙帝と出会って恋に落ちてしまいます。打倒清朝を諦めて平和に暮らすことを望むようになります。しかし正体がバレて康熙帝のもとを去り、いったんは朱慈煊と結婚しようと考えます。ところが結婚式をドタキャンして康煕帝の元に行き、清と明珠谷を和解に導こうとしますが、逆上した李定国は李易歓に剣を突きつけ・・・

架空の人物。

康熙帝こうきてい

演:秦俊傑

清王朝の第4代皇帝。頭はいいのですがまだ若く老獪な重臣たちに政治を牛耳られています。庶民の暮らしを知ろうと、龍三と名乗り変装して町に出ていたところ、李易歓と出会い親しくなり。後宮に迎えます。やがて李易歓の正体を知って衝撃を受けますが、それでも李易歓を諦めきれません。清と明珠谷の和解のためかつての仲間のところに向かった李易歓を連れ戻したものの、李易歓は瀕死の状態。

歴史上は清の最盛期を作った皇帝。

康熙帝の詳しい説明はこちら

朱慈煊しゅ じけん

演:茅子俊

南明の王子。実は南明の将軍・李定国の息子。出生時に李易歓と入れ替わりました。明珠谷の仲間とともに清への抵抗活動を続けています。清朝を倒して皇帝につくのが夢。李易歓を王妃に迎えようと思っています。ところが李易歓が康煕帝を愛していることを知り衝撃をうけます。

しかし最期は李易歓をかばって重傷を負い、康煕帝にあとを託して息絶えます。

歴史上は永暦帝の実の息子。清朝に味方する呉三桂に攻められたときに父・永暦帝とともに処刑されました。

朱慈炫の詳しい説明はこちら

雪傾城せつ けいせい/舒婉心じょ えんしん

演:舒暢

李易歡の親しい友人。大臣・舒建の娘になりすまして清の宮廷に潜入、康熙帝の側室になります。

その後、明珠谷に戻ります。密かに朱慈煊に恋しています。でも彼は李易歓しか頭にありません。李易歓が逃げたあと朱慈煊を誘惑しますが、正気に戻った朱慈煊は彼女を妻と認めません。傷心の雪傾城は行方不明に。実は呉三桂が密かに明珠谷に送り込んだスパイ。

麗貴人→麗嬪→麗妃→庶人

本物の舒婉心は恋人の孟祥和とともに駆け落ち。

架空の人物。

南明と残党軍(明珠谷)

永暦帝えいれきてい

演:黄海冰

南明の最期の皇帝。清に味方する呉三桂に攻められ戦死。生まれたばかりの子供を李定国に託します。

孝剛匡皇后こうごうきょうこうごう

演:閔春曉

永歷帝の皇后。

歴史上は清に連行される途中に自害。

李定国り ていこく

演:何中華

普王の称号をもつ南明の将軍

生まれたばかりの永暦帝と孝剛匡皇后の娘を自分の息子とすり替え。慈煊を皇帝の息子、易歓を自分の娘として育てました。

明の残党を引き連れて明珠谷を拠点に反清活動を続けます。

大清朝廷

太皇太后 ボルジギト(博爾濟吉特)氏

演:斯琴高娃

孝荘文皇后→太皇太后

順治帝の母親。康熙帝の祖母。康煕帝が李易歓に夢中になるのが気に入らない。李易歓の正体が怪しいと感じています。

孝荘文皇后(昭聖太皇太后)の詳しい説明はこちら

孝誠仁皇后こうせいじんこうごう

演:張維娜

康熙帝の皇后。

孝誠仁皇后の詳しい紹介はこちら

ソンゴトゥ(索額圖)

演:盧星宇

大臣のひとり。孝誠仁皇后の叔父。康煕帝に協力してオボイを排除。その後も康熙帝を支えます。

歴史上は康熙帝の晩年に後継者問題が起きたときに皇太子の胤礽を支持。胤礽が廃位になるとソンゴトゥも失脚しました。

オボイ(鰲拜)

演:肖榮生

若い康煕帝をないがしろにする横暴な重臣。成長した康煕帝によって捉えられ終身刑になります。ドラマでも康煕帝はオボイの横暴に頭を悩ませています。

李徳福り とくふく

演:何中華(二役)

架空の人物。

大監(宦官)。李定国の弟。清打倒には気が進まないものの、密かに兄の活動を助けています。

平西王府

呉三桂ご さんけい

演:劉立偉

かつて明朝に仕えた将軍。李自成が明王朝を滅ぼすとホンタイジに味方して李自成討伐に協力。その後、清朝に仕え南明の勢力と戦い永曆帝を殺害。大きな力を持ちすぎたため、康煕帝の時代に討伐されます。

ドラマでは明珠谷と共同で康煕帝を討とうとします。

呉応麒ご おうき

演:劉學義

呉三桂の次男。

明王朝を裏切った将軍の息子にもかかわらず、明朝残党の娘と恋に落ちます。

秦しん氏

演:王藝禪

平西王側妃,呉應麒之母。

 

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