中国ドラマ「長安 賢后伝」の登場人物とキャストの紹介記事です。
実話でもありそうなタイトルですが「長安 賢后伝」は2002年の中国ドラマ「孝荘秘史」をリメイクした作品です。
「孝荘秘史」は後金から清朝の時代が舞台。史実では後金から清朝の初期におきた出来事を「長安 賢后伝」では古代中国「五代十国時代」風、具体的には「唐~宋」のような雰囲気の架空王朝に変えて再現されています。
「孝荘秘史」も史実や実話より、都市伝説や噂話を集めて作ったようなドラマでした。「長安 賢后伝」はさらにアレンジされています。
でも王朝の名前が途中で代わって王が皇帝になったり、別の国の首都を占領して自分の国の首都にするとか。「摂政王」とか「伝国の玉璽(前の王朝の玉璽)」をもらって皇帝になるとか。後金・清のホンタイジ~ドルゴンの時代の実話でもあったできごとがこのドラマには出てきます。
清朝建国のときにはいろいろあったので物語にすると面白いです。でもやはり漢民族の王朝とは違うので中国人には馴染みにくいのでしょう。そこで人物の名前や衣装デザインを唐~宋の雰囲気にしたドラマが作られました。
「長安 賢后伝」は単に「孝荘秘史」の人物名を置き換えただけでなく、人間関係やストーリーもアレンジされて、さらに愛憎渦巻くドラマになっています。
番組情報
原題:長安諾
英語:The Promise of Chang’an
2020年、中国
全61話
「諾」は「ひきうける、承知する」の意味。
意味は「長安の約束」
大晟のモデルは大清、梁のモデルは明なので。史実では「長安」ではなく「北京」になります。
主なあらすじ
梁(りょう)の力は衰え。北方では盛州(せいしゅう)・西斉(せいさい)・雍臨(ようりん)が争ていた時代。
雍臨の郡主・賀蘭茗玉(がらん・めいぎょく)は盛州の第九王子・蕭承煦(しょう・しょうく)は運命的な出会いをしました。
ところが盛州では「蕭承煦に継がせる」という王の遺言をもみけして第三王子の蕭承睿(しょう・しょうえい)が即位。賀蘭茗玉を側妃として要求してきました。
蕭承煦の実弟・第十王子・蕭承軒(しょう・しょうけん)は「兄は陰謀で殺された」と訴えて死罪になりそうでした。賀蘭茗玉は承睿に嫁ぐことにするのですが・・・
主な登場人物
賀蘭茗玉(がらん・めいぎょく)
演:趙櫻子(チャオ・インズ)
雍臨郡主→麗妃→賢妃→賢貞皇太后→太皇太后
雍臨王・賀蘭明晢の孫娘。
蕭啓元の母。
少女時代。盛州の第九皇子 蕭承煦と相思相愛になりました。
ところが承煦が死んだことになり。蕭承煦の兄・蕭承睿と政略結婚することに。蕭啓元の誕生後、後宮で暮らすことになります。蕭啓元の即位後。賢貞皇太后になり。蕭啓元の死後。小皇帝が即位。太皇太后になりました。
モデル:孝荘文皇后ブムブタイ
・ブムブタイ(孝荘文皇后・昭聖太皇太后)の詳しい説明はこちら。
蕭承煦(しょう・しょうく)
演:成毅(チョン・イー)
子役:周奧運
蕭尚遠の第九王子→燕王→大晟摂政王→開義仁皇帝(追封)
蕭尚遠と沐王妃の息子。
蕭承軒の同母兄弟。蘇玉盈、可蘭の夫。
賀蘭茗玉とは相思相愛でした。勇敢で数々の戦いに勝利、蕭承睿の皇帝即位と大晟に貢献しましたが、あまりにも功績が大きいため皇帝から疑われています。母の死の真相と、父の遺言を知ったことから復讐のため大晟国の権力を得ようとします。
モデル:清 摂政王 ドルゴン
蕭承睿(しょう・しょうえい)
演:韓棟(ハン・ドン)
蕭尚遠の第三王子→盛州王→大晟皇帝→大晟太宗
盛州王 蕭尚遠の息子。四大王子のひとり。一番の実力者。大きな野望と先見性を持った人物。王位を得るため沐王妃を殉死させ。父の遺言を握りつぶし、蕭承煦の恋人・賀蘭茗玉を奪いました。盛州をさらに拡大、大晟と国名を変えて皇帝になりました。
モデル:清太宗 ホンタイジ
盛州(せいしゅう)→大晟国(だいせいこく)
モデルになった国:後金→大清帝国
蕭尚遠(しょう・しょうえん)
演:王勁松(ワン・ジンソン)
盛州王→大晟太祖
沐王妃の夫。
蕭承禮、蕭承睿、蕭承耀、蕭承泰、蕭承孝、蕭承煦、蕭承軒の父親。
ドラマ序盤で死亡。
モデル:清太祖(後金王)ヌルハチ
沐王妃(もくおうひ)
演:王琳(ワン・リン)
盛州の王妃。蕭尚遠の妻。
九王子 蕭承煦の生母。
蕭尚遠の死後、殉葬。
モデル:清太祖大妃 アバハイ
蕭承礼(しょう・しょうれい)
演:何中華(ホー・チョンホア)
蕭尚遠の第二王子→鄭王
四大王子のひとり。
王子の中では最年長ですが、争いや政治にはやや消極的。
モデル:禮烈親王 ダイシャン
蕭承耀(しょう・しょうよう)
演:傅方俊(フー・ファンジュン)
蕭尚遠の第四王子→漢王→庶民
四大王子のひとり。傲慢な王子。
モデル:和碩貝勒 アミン
蕭承泰(しょう・しょうたい)
演:李澤(リー・ゾー)
蕭尚遠の第五王子→衛王
四大王子のひとり。蕭承耀の仲間。
モデル:和碩貝勒 マングルタイ
蕭承軒(しょう・しょうけん)
演:趙文浩(チャオ・ウェンハオ)
蕭尚遠の第十王子→豫王→豫親王
蕭承煦が信頼する弟
モデル:豫親王 ドド
凌蓁児(りょうしんじ)
梁婧嫻(リャン・ジンシェン)
賀蘭茗玉の侍女。
大相出身。故郷が西斉に侵略され賀蘭茗玉に助けられました。茗玉にずっと仕えよき理解者に。
モデル:スマラ
賀蘭綰音(がらん・わんいん)
演:劉萌萌(リウ・モンモン)
雍臨郡主→西斉世子妃→蕭承睿の貴妃
賀蘭明晢的孫女。賀蘭克用の妹。賀蘭茗玉の姉。賀蘭芸琪のいとこ。
司徒昆の元妻。
西斉世子と結婚しましたが虐待をうけていました。その後、蕭承睿の寵妃になりました。
モデル:敏恵恭和元妃 ハルジョル
賀蘭芸琪(がらん・うんき)
演:鄔靖靖(ウー・シンシン)
三皇妃→盛州王妃→大晟皇后→元貞皇太后
賀蘭明晢の孫娘。
賀蘭綰音、賀蘭茗玉、賀蘭克用の姉。
蕭承睿の正室。
雍臨から政略結婚で嫁いできました。
モデル:孝端文皇后 ジェルジェル
蘇玉盈(そ・ぎょくえい)
演:黄羿(ホアン・イー)
盛州郡主→燕王妃→摂政王妃
蕭承煦の妻。茗玉が嫌い。
喬恵妃(淑妃)
演:張墨錫
恵妃→淑妃→皇太妃
蕭承睿の側室。
蕭啓栄の生母。
蘭昭儀
演:張一鸞
蘭美人→蘭昭儀
蕭承睿の側室。
蕭啓翰の生母。
蕭啓翰(しょう・けいかん)
演:韓承羽(ハン・チョンユー)
蕭承睿の第一王子→肅王
蕭承睿と蘭昭儀の子。蕭尚遠の孫。
ドラマ後半で監禁され。新皇帝が即位後に放免。
モデル:肅武親王ホーゲ
蕭啓元(しょう・けいげん)
演:趙東澤
蕭承睿の第六皇子→広陵王→大晟皇帝→大晟世祖
蕭承睿と賀蘭茗玉の息子。
後に大晟皇帝になります。
モデル:清世祖 順治帝 福臨
蕭啓栄(しょう・けいえい)
演:薛澤源
少年時代:楊景天
子役:董李無憂
蕭承睿の第七皇子→河間王→永親王
蕭承睿と淑妃の息子。蕭啓翰、蕭啓元の異母弟。
妃選びに来ていた董若萱を見て一目惚れ。董若萱と結婚したいと願うようになりますが。蕭啓元と対立。董若萱に告白するもフラれ。絶望した蕭啓栄は自殺。
司徒珍(しと・ちん)
演:唐瑞雪
西斉郡主→大晟の皇后
司徒成の娘。
蕭啓元の正室になりましたが董若萱にライバル心を持ちます。
モデル:皇后ボルジギト氏
董若萱(とう・じゃくけん)
演:楊超越
郡主→蕭啓元の貴妃
モデル:孝献端敬 皇后・董鄂(ドンゴ)氏。
ドラマでは「ドンゴ氏は漢人の董小宛だった説」を採用してさらにアレンジ。
新皇帝
演:潘楚橋
蕭啓元の皇子→大晟皇帝→大晟聖祖
蕭啓元と徳妃の息子。
後の大晟皇帝。
モデル:清聖祖 康煕帝 玄燁
雍臨(ようりん)
モデル:モンゴル・ホルチン部
賀蘭明晢(がらん・めいせつ)
演:沈保平(シェン・バオピン)
雍臨王
雍臨の領主。
賀蘭芸琪、賀蘭克用、賀蘭綰音、賀蘭茗玉の祖父。
モデル:ホルチン首領 マングス
賀蘭克用(がらん・こくよう)
演:張睿(チャン・ルイ)
雍臨世子→雍臨王
賀蘭明晢の孫。賀蘭綰音、賀蘭茗玉の兄弟。
モデル:ウクシャン(烏克善)
西斉
モデル:モンゴル・チャハル部
司徒寅(しと・いん)
演:王崗(ワン・ガン)
西斉王
司徒昆、司徒成の父親。
司徒昆(しと・こん)
演:黄宥明(ホアン・ヨウミン)
西斉の世子
司徒寅の息子。
賀蘭綰音の夫。
司徒成(しと・せい)
演:黄朋(ホアン・ポン)
西斉の第二王子。
大梁
モデル:明
明徳帝
演:楊普恒
大梁の最後の皇帝。
蕭承煦に攻められ、臣下に裏切られ死亡。
モデル:明 崇禎帝
歴史上は明の崇禎帝を自害に追い込んだのは清ではなく順の李自成。
薛継
演:馬敬涵
大梁の将軍。大晟と死闘を繰り広げますが、蕭承睿の策略で明徳帝から裏切り者扱いされ処刑。
モデル:明の将軍 袁崇煥
その他
張開元
演:呉斌
西蜀の将軍。
モデル:大西皇帝(自称)張献忠
李嗣同
演:沈雪煒
西越の首領。大晟を討つため挙兵。
モデル:李定国
南明の将軍。
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