チョンミョン王女はドラマ「善徳女王」に登場する新羅の王女。善徳女王の姉になります。
天明公主(チョンミョン王女)は実在の人物です。新羅の武烈王の母として名が知られています。
武烈王(金春秋)は善徳女王を支え、後に王になった人物。百済を滅ぼしました。
天明公主(チョンミョン王女)は名前が出てくるだけで具体的にはどのような人物だったのかはよくわかっていません。数少ない歴史の記録から天明公主について紹介します。
チョンミョン王女(天明公主)の史実
生年月日:不明
没年月日:不明
称号:天明公主、文貞太后
父:真平王
母:摩耶王后
姉妹:
善德女王、善花公主、天花公主?
夫:金龍春(キム・ヨンチュン)または金龍樹(キム・ヨンス)
子供:金春秋(キム・チュンチュ、武烈王)
7世紀頃にいたと思われます。新羅の26代国王・真平王の時代です。
日本ではほぼ推古天皇、聖徳太子の時代になります。
おいたち
新羅の 26代国王・真平王と摩耶夫人の娘
25代国王・真智王の息子・金龍春(金龍樹ともいいます)と結婚しました。
真平王25年(603年)。金春秋を生みました。春秋はのちに新羅の国王(武烈王)になります。
死亡した時期は不明ですが、善徳女王よりも先に死亡したと考えられます。
善徳女王のあと、いとこの真徳女王が王位を継いでいるためです。
武烈王が即位した後、天明公主には「文貞太后」の称号が与えられました。
天明公主の姉妹は記録がバラバラ
善徳女王では双子の姉妹で天明が長女。
ソドンヨでは3人姉妹で長女と描かれています。
ドラマによって設定が違いますよね。記録によっても描かれ方がバラバラなのです。朝鮮半島の正式な歴史書「三国史記」には真平王と摩耶夫人の子供は善徳女王と天明公主だけです。善徳女王が長女になっています。
三国遺事では善徳女王と天明公主の他に善花公主が登場します。三国遺事は高麗時代に書かれた説話集です。三国史記には書かれていないこぼれ話を集めた本です。三国遺事は正式な歴史書ではありませんが、韓国では歴史の一部として認識されています。
三国遺事では天明公主と善徳女王は真平王の娘とだけ書かれているので、どちらが姉なのかわかりません。
善花公主は百済の武王と結婚する姫です。善花公主が登場するのは三国遺事だけです。
花郎世紀という物語には天明公主、善徳女王、天花公主の三姉妹が登場します。天明公主をはっきり長女と書いてるのは花郎世紀だけです。他の記録にはいない天花公主が登場します。
花郎世紀は1989年に発見(発表)された本です。花郎世紀は新羅の王族や花郎について書かれた本です。韓国の歴史学会では現在伝わっている花郎世紀は偽物とされています。本物の花郎世紀は高麗時代に失われたからです。内容的には面白いのでドラマの題材として人気があります。ドラマの「善徳女王」「花郎」は花郎世紀を元ネタに作られています。
三国史記
長女:善徳女王
次女:天明公主
三国遺事
善徳女王、天明公主どちらが上か不明
三女:善花公主
花郎世紀
長女:天明公主
次女:善徳女王
三女:天花公主
このように資料によって姉妹の描かれ方は違います。共通しているのは善徳女王と天明公主がいたことだけです。この2人がいたのは確かなのでしょう。でも、どちらが姉か諸説あってよく分かっていないのです。
テレビドラマ
ソドンヨ SBS、2005年 演:イ・ギョンファ
善徳女王 MBC、2009年 演:パク・イェジン、シン・セギョン、キム・ユジョン
大王の夢 KBS、2012年 演:チョ・ギョンスク
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