ナムグン・ミン主演の韓国ドラマ「恋人・あの日聞いた花の咲く音」のキャスト・声・登場人物の紹介記事です。
話題の韓国ドラマ「恋人」の序盤のあらすじ・時代背景とキャスト・登場人物を紹介します。
「恋人」あらすじ
1636年(仁祖14年)の春。
首都の漢陽(ハニャン)から離れた村・陵君(ヌングン)里。そこには両班の娘・ユ・ギルチェが暮らしていました。彼女はその美貌で周囲の男たちから注目されていますが、自由奔放で運命の人といっしょになるのを憧れていました。
ギルチェはヌングン里の儒生ナム・ヨンジュンに恋していますが、ヨンジュンが好きなのはギルチェの友人キョン・ウネでした。
花摘みの祭りに出るギルチェ。
そこに知らせが届き、儒生たちは「蛮族の王が皇帝を名乗るのは許せない、戦うべきだと」いきまいていました。彼らにイ・ジャンヒョンは憎まれ口をたたきます。
ジャンヒョンは一ヶ月前に村に来て暮らしていました。儒生たちは彼を嫌い、異民族相手に商売して儲けていると噂しています。彼は女好きですが結婚には興味がない様子でした。
そんなジャンヒョンはギルチェと出会って興味をもちます。
しかし朝鮮には清の大軍が迫り。
ジャンヒョンとギルチェは戦争に巻き込まれていくのでした。
「恋人」時代背景
ドラマを見てるだけだとなぜ戦争が起きたのか分かりませんが。その背景には次のような経緯があります。
朝鮮と後金が戦うまでのいきさつ
17世紀。当時の大陸では明と女真のヌルハチが建国した後金が対立。
朝鮮15代国王 光海君は後金はすでに強大な国なので敵対せず中立政策をとっていました。
1623年。宣祖の孫・綾陽君 李倧(イジョン)はクーデターを起こして光海君を廃位させ。自ら国王に即位。朝鮮 第16代国王 仁祖の誕生です。
しかし国際事情のわからない仁祖は光海君が行っていた中立政策を止めて後金と敵対。後金との貿易を中止。さらに明の軍を領内に入れて後金攻撃に協力しました。
ヌルハチは朝鮮侵攻には興味はなく相手は明と考えていましたが、後金内では朝鮮への不信感が高まります。
1626年。後金ではヌルハチの死後、ホンタイジが第2代 ハン(王)に即位。
後金の第一次朝鮮侵攻(丁卯戦争)
1627年。ホンタイジは朝鮮が明を支援するのを止めさせるため軍を派遣。
仁祖は江華島に逃亡するものの和睦しました。(丁卯戦争)。
1636年にホンタイジは皇帝を名乗り国号を「大清」としました。しかし朝鮮はホンタイジの皇帝即位を認めず、抵抗の意思をあらわにします。
清の第二次朝鮮侵攻(丙子戦争)
ホンタイジは「大国の明を倒すには、明を宗主国と仰ぐ朝鮮を服従させるのが先」と考え。2回めの朝鮮攻撃を命令しました。
そして丙子戦争(ドラマでは丙子の乱)が始まります。このときの戦いがドラマ「恋人」で描かれる戦争です。
このときもあっさり漢陽まで攻め込まれました。仁祖は江華島に逃げる暇もなく南漢山城に立て籠もりますが、翌年に降伏。
仁祖は三田渡でホンタイジに三跪九叩頭の礼ととって服従を誓いました。朝鮮は明の冊封国ではなくなり、清に服従することになります。
二度目の清と朝鮮の戦争は朝鮮王朝では「丙子胡乱」と呼んでいたので、韓国でもその呼び方を使っていました。
「胡乱は野蛮人が起こした乱」という意味。差別的なニュアンスが含まれていて「自国主義的で国同士の戦争を表現するにはふさわしくない」ので韓国の歴史学者は「丙子戦争」を使用。教科書にも採用されています。
同様に一度目の朝鮮と後金の戦争は「丁卯胡乱」→「丁卯戦争」。
日本との戦争は「壬辰倭乱」→「壬辰戦争」に変わっています。
でも民族主義的なマスコミやネット民の間では「胡乱」「倭乱」の用語が使用されることもあります。
戦いの後
そして昭顕世子や鳳林大君を人質として清に送りました。
この戦いでは大勢の朝鮮人が捕虜になり、その人たちの扱いも問題になりました。
ヒロイン・ギルチェも清の捕虜になり苦難を味わうことになります。
恋人・あの日聞いた花の咲く音の皇帝 番組情報
原題:恋人
英語:My Dearest
2023年、韓国、MBC
全21話
監督:キム・ソンヨン「華政」「黒い太陽」
脚本:ファン・ジニョン:「帝王の娘スベクヒャン」「逆賊・民の英雄 ホン・ギルドン」
主要人物のキャスト
イ・ジャンヒョン(李張灦)
演:ナムグン・ミン
ある日突然、陵君里に現れた謎に満ちた男。表情が乏しく、心の内面を人に見せることはありません。ギルチェと出会い恋人になりますが、思いがけない運命の扉を開くことになります。
生き別れになった父がいます。
ユ・ギルチェ(柳吉彩)
演:アン・ウンジン
都落ちした士大夫ユ・ヨンヨンの長女。ヨンチェの姉。 ウネの友人。ウォンムの元妻。
その美貌で様々な男を誘惑。かつては世の中のすべての男性の愛情が自分のものだと信じていました。ジャンヒョンと出会い戦争に巻き込まれていきく中で様々な困難にあい、成長していきます。
ナム・ヨンジュン
演:イ・ハクジュ
成均館で学ぶ儒生。ギルチェの初恋の人。しかしウネの婚約者に。君主への忠誠心と民への愛情をもち、丙子の乱が勃発すると戦火の中に身を投じます。
キョン・ウネ
演:イ・ダイン
ヨンジュンの婚約者。ギルチェの最も親しい友人。波乱に巻き込まれながらも、ヨンジュンへの愛と信頼を保ち続けています。
カックァ
演:イ·チョンア
清から来た覆面の女。実は清の公主。
ジャンヒョンに片思いしています。
陵君里の人
ク・ウォンム
演:チ・スンヒョン
寡黙な武官。
ギルチェのことを気にかけています。
チョン・ジョンイ
演:パク・ジョンヨン
ユ・ギルチェの侍女。
ギルチェの世話が生き甲斐。
パン・ドゥネ
演:クォン・ソヒョン
キョン・ウネの侍女。
口うるさいところがあります。
ユ・ギョヨン
演:オ・マンソク
両班。
ジャンヒョンとヨンチェの父。
ユ・ヨンチェ
演:パク・ジヌ
ジャンヒョンの妹。
分別のないところがあります。
ギョン・グンジク
演:チョ・スンヨン
ウネの父、ヨンジュンの義父。
デオ
演:チン·ゴンウ
ヨンチェが好きな陵郡里の儒生
ソンチュ
演:チョン・ハンヨン
陵君里で唯一戦争を経験したことのある人。
イラン
演:ナム・ギエ
ソンチュの妻。
ジョンヒョンの周辺人物
リャンウム
演:キム・ユヌ
朝鮮最高の歌手。ジャンヒョンの唯一の友ですが謎めいたところがあります。
クジャム
演:パク・カンソプ
ジャンヒョンの手下。
ヤンチョン
演: チェ・ムソン
義州のならず者集団の長。
朝鮮王室
仁祖(インジョ)
演:キム・ジョンテ
朝鮮第16代王。
光海君に謀反を起こして王に即位。
民や息子を守れなかった君主。
昭顕世子(ソヒョンセジャ)
演:キム・ムジュン
仁祖の長男。
父への孝行心が厚いものの感情的になりやすい性格。もともとは民よりも王室の安泰を第一に考え、ジャンヒョンにも警戒心を持っていました。清朝の人質になりジャンヒョンたちと関わる中で成長します。
カン嬪(世子嬪姜氏)
演:チョン・ヘウォン
昭顕世子の正妻。
夫とともに清朝の人質になり苦労します。
歴史上は「愍懐嬪」の称号でよばれます。
昭容趙氏(ソヨン )
演:ソ・ソジン
仁祖の側室。
ピョ・オンギョム
演:ヤン・ヒョンミン
昭顕世子に仕える内官。
ジャンヒョンと昭顕世子を繋げた人物。
ボンシ
演:チョン・ビョンチョル
尚膳(サンソン) 内官府従二品上船。
仁祖付きの内官。
朝鮮朝廷の人物
チェ・ミョンギル(崔鳴吉)
演:キム・テフン
重臣。仁祖が南漢山城に孤立していた40日間、清朝との和解を主張。批判を受けながらも和平を実現させた人物。
キム・サンホン(金尚憲)
演:チェ・ジョンファン
強硬派の重臣。仁祖に忠誠を尽くす臣下ですが、チェ・ミョンギルとは対立。清朝との和睦を拒みました。
清(後金)
ホンタイジ(皇太極)
演:キム・ジュウォン
清の第2代皇帝。
父 ヌルハチが成し遂げられなかった中原征服のために人生をかけた人物。
イングルダイ(龍骨大)
演:チェ・ヨンウ
清国の将軍。
ホンタイジの腹心。朝鮮については全権を任されています。
過去の韓国ドラマでは現代韓国式の発音「ヨンゴルテ」と呼ばれている人物。
本来の発音は「イングルダイ」に近いです。
ドルゴン
役:ソン・テヤン
清の皇族。
チョン・ミョンス
演:カン・ギル
朝鮮人。後金の捕虜になり、イングルダイに仕える通訳になりました。
その他
チャン・チョル
演:ムン・ソングン
戦争の後。混乱に陥った人々をまとめた人物。
イ・ジャンヒョンの実父。
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