韓国時代劇”オクニョ・運命の女”のヒロイン。オクニョ。
イ・ビョンフン監督の歴史ドラマにはめずらしくオクニョは架空の人物です。
でも彼女の出生には実在の人物が関わっていて。朝鮮王朝の重臣ユン・ウォニョンや三大悪女の一人チョン・ナンジョンと対立します。
オクニョとはどんな人物なのか紹介します。
ネタバレ要素があるのでご注意ください。
オクニョとは
名前の意味
名前は”玉女”と書いて”オクニョ”。
最初は「監獄で産まれたので”獄女”」と呼ばれました。でもそれではかわいそうなので、”獄”を同じ発音の”玉”に変えたんですね。
日本では番組タイトルは”オクニョ・運命の女”ですが。韓国語のタイトルを漢字にすると”獄中花”。原題の方が獄中で生まれ育った彼女の境遇をよく表しているのです。
いつの時代の人?
李氏朝鮮王朝。16世紀半ば。第13代国王明宗(ミョンソン)の時代です。
ミョンソンの母は文定大妃(ムンジョンテビ)。チャングムのときの王妃なんです。ミョンソンの父は10代国王中宗(チュンジョン)。チャングムの王様ですね。
12代国王・仁宗(インジョン)も中宗の息子です。光宗の兄になります。でも母が違います。仁宗はドラマの時点ではすでに亡くなってます。
なぜ監獄で産まれたの?
刺客に襲われてる妊婦(ガビ)は典獄署の役人がチ・チョンドクに助けられます。彼女はすでに怪我をしていました。ガビは典獄署で女の子を出産しましたが母親は亡くなってしまいます。
牢獄で産まれた女の子は典獄署(チョソクソ)の人々によって保護されます。チ・チョンドクといがひきとることになってオクニョと名付けました。オクニョはチョンドクの養女となり育てられました。
何をしてる人?
オクニョは、監獄で生まれ育ちました。監獄を管理している典獄署(チョソクソ)という役所で茶母(タモ・使用人)として働いています。囚人に食事を出したり雑用してるんですね。
オクニョはチ・チョンドクから母は囚人だったと聞かされていました。しかし、オクニョの出産に立ち会った女囚人から母は囚人ではなかったこと、死の原因が難産ではなかったことを知ってしまいます。
母はなぜ死んだのか?母は何者だったのか知りたいと考えてます。母の死の真相を知ることが彼女の目的となります。手がかりは母が残した緑色の指輪しかありません。
オクニョは抜群の暗記力があり、囚人たちから様々なことを学びました。囚人といっても極悪人ばかりではありません。オクニョに優しくしてくれる人もいます。知識だけでなく武芸も身につけます。
母の死の真相を探るため、オクニョは捕盗庁の茶母になりたいと考えてました。そこで監獄にとらわれているパク・テスから武術を学びました。パク・テスはかつて体探人(チェタミン:スパイ・工作員)として働いていました。
オクニョはやがて捕盗庁の体探人となります。ところが、ある理由から体探人をやめて典獄署の茶母に戻ります。
朝廷の役人だと身分を偽って典獄署にやってくるミョンジョン王と親しくなります。
やがてオクニョは代訟人(テソンイン)になります。現代でいうと弁護人です。法律の知識のない庶民にかわって裁判で弁護したり、法の知識を教えたりする人です。
ミョンジョン王の支持をえたオクニョはユン・テウォンらとともにユン・ウォニョンたちと対決します。ユン・ウォニョンはオクニョの母の殺害を指示した張本人でした。
親の仇を法の裁きにかけたあと武術を習得したオクニョは自ら戦いますが、それだけではありません。法律の知識も身につけて弁護人としても活動します。
オクニョが対立する相手は?
オクニョが対決するのは朝鮮王朝の重臣・尹元衡(ユン・ウォニョン)とその妻・鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)
チョン・ナンジョンは禧嬪張氏(チャン・オクチョン)、張緑水(チャン・ノクス)と並ぶ朝鮮王朝三大悪女の一人。妾の子でありなら王妃の弟・ユン・ウォニョンの側室となります。文定王妃の側近となり、正妻を追い出して正妻になります。家庭でも朝廷でも策略を使って権力を手にした女性です。
ユン・ウォニョンはチョン・ナンジョンの夫。そして文定王妃(ドラマ開始時には大妃)の弟です。姉の力で出世して宮廷でも一番の権力者になりました。敵対する派閥を追い落とした後は、仲間とも争い権力を手にした人物です。オクニョの母を処刑するように命令したのがユン・ウォニョンと文定大妃なのです。オクニョの母の死は朝廷の権力争いに関わっているのですね。
関連記事:尹元衡(ユン・ウォニョン)・三大悪女の夫は姉の力で権力を握った
チョン・ナンジョンとユン・ウォニョンもひれ伏すのが文定王妃。朝廷の絶対的な権力者です。息子のミョンジョン(明宗)は成長していますが、いまだに権力を持っています。チャングムのときの理解ある王妃のイメージはありません。権力を手にしているユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンも頭の上がらない恐い人です。
オクニョは仲間たちとともにユン・ウォニョンの勢力と対決。
宮中では母たちのやり方に疑問を持つ明宗が次第に母に対抗するようになります。
オクニョの母の死を探る戦いはやがて宮中を真っ二つに割っての争いに巻き込まれます。
ドラマ後半ではオクニョ&明宗派とユン・ウォニョン&文定大妃派の争いが勃発。
ドラマではラスト直前、文定大妃が病気で倒れて亡くなります。
歴史上ではユン・ウォニョン&チョン・ナンジョンは文定大妃が亡くなったあと明宗によって失脚・処刑(執行される前に自殺)させられます。ドラマではウォニョンの失脚にはオクニョが関わっていた。という設定です。
オクニョの正体は?
オクニョの母・ガビはいったいどんな人だったのでしょうか?オクニョは何者なのでしょうか?
それはドラマの終盤で明らかになります。
ここからはネタバレになります。ご注意ください。
ドラマを初めて見る方はこの先は読まない方が最後まで楽しめると思います。
母・ガビの正体
宮廷に使える女官でした。
1話でガビと逃げていたのは護衛の武官です。ガビの夫ではありません。
なぜ殺されることになったのでしょうか?
問題を解く鍵になりそうなのは緑の指輪。翡翠の指輪はトンイやイ・サンでも出てきましたね。王族や一部の大金持ちしか持てない高価なものです。
母親が翡翠の指輪を持っていた。
しかも文定王妃の弟であるユン・ウォニョンが命を狙っていました。
ということは・・・。
もし母・ガビが男の子を産んだら文定王妃にとって都合の悪い存在になったかもしれない。
オクニョの正体
つまり、歴史に名が残らなかった王女という設定です。(ちなみにオクニョを漢字で書くと玉女)じゃあ父親は誰なのか気になりますよね。
ヒント、文定王妃は誰の王妃でしょうか?
もうおわかりですね。
オクニョは中宗が女官に手を出して生まれた娘なのです。
でもオクニョは王女として生きていく道は選びません。
民間の代訟人として生きていきます。テ○○○とともに。
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