中国時代劇「燕雲台（えんうんだい）-The Legend of Empress-」第17・18・19・20話あらすじとネタバレ紹介記事です。
実在した契丹（遼）の皇后・睿智蕭皇后（蕭太后）の半生を描く歴史ドラマ。
耶律明扆は穆宗・耶律璟暗殺の報告を知りいち早く黒山に駆けつけ、景宗皇帝に即位しました。景宗・耶律明扆は、罨撒葛の捕縛を命令しました。
耶律休哥が黒山での出来事を知りました。屋質大王は明扆が即位したら罨撒葛が反乱を起こすとみて休哥に兵を率いて罨撒葛を阻止するように命じます。
太平王・耶律罨撒葛も兵を率いて黒山を目指しますが、間に合わずに明扆の即位を許してしまいます。罨撒葛は一夜のうちに皇弟から逆賊へと転落。そんな状況に納得できない罨撒葛は兵を集めようとしますが、耶律休哥に阻止されます。
明扆が太平王の令牌を使って黒山に来たことが問題になり。蕭胡輦は燕燕が令牌を盗んだのだと考えました。ということは明扆の即位は父の蕭思温たちが仕組んだことになり、ショックを受けた胡輦は実家に戻り父に文句を言うのですが。
一方、喜隱は即位したのが罨撒葛ではなく明扆だと知ってホッとしました。体の弱い明扆なら自分にもチャンスは巡ってくると思ったのです。
番組情報
原題：燕雲台
英語：The Legend of Xiao Chuo
2020、中国
全48話
主なキャスト
・蕭 燕燕（しょう・えんえん）
演：唐嫣（ティファニー・タン）
・韓 徳讓（かん・とくじょう）
演：竇驍（ショーン・ドゥ）
・蕭 胡輦（しょう・これん）
演：余詩曼（カーメイン・シェー）
・耶律 明扆（やりつ・けん）/後の景宗（けいそう）
演：經超（ジン・チャオ）
・耶律璟（やりつ・けい）/今の皇帝・穆宗（穆宗）
演：寧理
・耶律 罨撒葛（やりつ・えんさつかつ）/太平王
演：譚凱（タン・カイ）
・蕭 烏骨裏（しょう・うこつり）
演：盧杉（ルー・シャン）
・耶律 喜隱（やりつ・きん）/趙王
演：季晨（ジー・チェン）
・李 思（り・し）
演：孟子義（モン・ズーイー）
第17 永遠の誓い
景宗 耶律明扆は皇帝に即位しました。明扆と蕭思温は蕭燕燕を皇后にするつもりでした。でも正式な皇后任命までは吉日を待たないといけないというので。ひとまず燕燕を貴妃にすることにしました。明扆は弟の只没に婚礼の準備をさせます。只没としてはかつて自分も蕭家に婚礼を申し込もうとしたので複雑な心境でした。
一方、蕭胡輦は蕭燕燕の嫁入り道具の中に皇妃の冠を発見。胡輦は父が燕燕を明扆の妃にしているのだと知ります。そして燕燕も自分が明扆に嫁がされることを知り、父に撤回を懇願しました。でも蕭思温はもう変えられないといいます。
韓徳譲は景宗 耶律明扆が燕燕を娶ることを知り驚きます。聖旨を撤回させようと明扆のもとに行き喧嘩になりますが、かつて自分が口にした「女子より国家を選ぶ」という言葉を返され失望。怒って帰ってしまいます。
燕燕と徳譲は駆け落ちを決意。馬で都を出ます。
二人の駆け落ちを知った胡輦は二人に金を渡そうとしますが、父に止められ。逆に連れ帰るように言われてしまいます。
燕燕と徳譲は燕雲台に登り将来を誓いますが、そこに兵を率いた胡輦がやって来ました。
第18話 愛と使命
蕭燕燕と韓徳譲は蕭胡輦に見つかってしまい。胡輦の配下に囲まれました。2人は逃げようと抵抗しますが、兵たちに取り押さえられます。繋いでいた手は引き離され抵抗する韓徳譲は兵たちにボコボコにされ重傷をおってしまいます。見かねた燕燕は戻ることを認めました。
蕭燕燕と韓徳譲は連れ戻され、燕燕は自室に軟禁。燕燕は徳譲に会いたいと胡輦に訴え、食事を拒みます。
韓徳譲は自宅に戻されましたが危険な状態でした。景宗・耶律明扆は侍医を派遣。意識を取り戻した韓徳譲は怒りのあまり侍医に暴言を吐きます。胡輦や韓匡嗣も二人を説得しようとするのですがなかなかうまくいかず。
第19話 あなたがくれた名
韓徳譲は父の韓匡嗣たちに説得され、燕燕への愛と自分の使命の間で悩み苦しみます。
そのころ燕燕は絶食して抵抗を続けていました。蕭胡輦は燕燕と徳譲を会わせることにしました。徳譲が来ると聞いた燕燕はようやく食事をとるのでした。
その夜。徳譲が燕燕のもとを訪れました。徳譲はこの世では一緒になれなくても、離れたところから見守っていると言い。燕燕は一緒になれないなら死にたいと言いますが。徳譲はおそろいの鈴を贈ります。そして漢詩の「長恨歌」の中から「綽」の字をとり、燕燕に「綽」の名を与えました。
その後、燕燕の輿入れの準備が進みますが燕燕はまた食事をとらなくなります。
屋敷に戻った徳譲は落ち込み。明扆を信用できなくなり、上京を去ろうと決心しました。
そして婚礼の日。婚礼の儀式が進んでいきますが燕燕の表情は落ち込んだままでした。
第20話 民への思い
蕭燕燕は景宗 耶律明扆に嫁いで貴妃になりました。でも燕燕は明扆に心を開こうとはせず、二人の仲は冷え切ったままでした。それでも明扆は燕燕が受け入れてくれるまで待つと言います。
皇帝になった景宗 明扆は臣下を集め改革案を発表。それは韓徳譲が明扆とともに実行しようとしていたものでした。
韓徳譲は燕雲台に登り、燕燕のことを想った後。上京を後にしました。その報告を聞いた景宗 明扆は配下の者に韓徳譲のあとを追わせます。
燕燕に冷たくされ続ける明扆でしたが改革を進めるためにも述率皇后のような強い皇后が必要だと言います。その言葉に燕燕は韓徳譲の言っていたことを思い出します。
やがて明扆は病状が悪化して倒れました。遠のく意識の中で明扆は燕燕の手を掴みました。燕燕は孤独な明扆に少し同情するのでした。
一方。放浪している徳譲は各地の部族を見て回りました。草原で暮らす部族の中にも苦しい生活をしている者たちがいることを知り。改革が必要だと改めて思うのでした。
感想と解説
ドラマの蕭燕燕と韓徳譲は思い合ってるのに無理やり引き離されて可愛そう。
史実では若いときの蕭燕燕と韓徳譲は恋人同士ではないし結婚を誓いあってもいません。でも、後にこの二人が結婚を誓いあっていたという物語が敵国の宋で作られました。宋は敵国の皇族を貶めるためゴシップネタを作って広めていました。それをドラマ化したんですね。
歴史上は蕭燕燕が景宗（21歳）に嫁いだのは16歳のとき。ちなみに韓徳譲は28歳。
ティファニー・タン 16歳に見えないよ。当時の16歳は現代よりもずっと大人びていたかもしれませんけれど。
綽（しゃく）：意味はゆるやか、しなやか、動作が優しく美しいこと。
歴史上は成人（つまり結婚後）した燕燕が名乗った諱（いみな）
長恨歌（ちょうごんか）：唐の詩人・白居易が玄宗皇帝と楊貴妃の悲劇と愛情をテーマに作った漢詩。
ドラマでは中華王朝の制度を採用すれば民の暮らしが良くなるみたいな演出でしたが。中華王朝式は皇帝に権力が集まって組織の強化にはなるけど格差の解決にはならないのです。実際には、契丹は内輪もめが多いので安定した権力を作るため、漢人を採用して唐をモデルにした制度を作ろうとしていました。
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