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ドラマ 朱蒙(チュモン)登場人物・キャスト紹介

韓国ドラマ『朱蒙(チュモン)』は、古朝鮮の滅亡から高句麗建国までを描く長編歴史ドラマです。この記事では『朱蒙』に登場するチュモン、ソソノ、テソたち登場人物の生い立ちや関係性、転機となる出来事を整理しました。

誰がどのように高句麗建国へ関わったのかを整理しつつ、ドラマをより楽しむためのキャラクターガイドとしてお届けします。

ドラマ「チュモン」イメージカット

チュモン(出典:Amazon)

この記事で分かること

  • チュモン、ソソノ、テソを中心とした主要キャラクターの人物像・背景・成長過程
  • 扶余宮廷、高句麗、卒本諸国、漢帝国など、各勢力を動かすキーパーソンの役割
  • 親子・夫婦・主従といった人間関係が、高句麗建国や扶余の変化に与える影響

 

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ドラマ 朱蒙(チュモン)主要キャラクター

物語の中心になる人物を詳しくまとめました。

チュモン(朱蒙)

演:ソン・イルグク

タムル軍の英雄ヘモスと河伯(ハベク)族長の娘ユファとの間に生まれた子。扶余国王クムワの「第三王子」として育ち、のちに高句麗を建国する人物です。

序盤のチュモンは武芸もからっきし、政にも興味のない「落ちこぼれ王子」。兄たちや家臣からも見放され、失態を重ねてついには宮殿を追放されてしまいます。

でもヘモスと出会い、武芸と生き方を叩き込まれたことで一変。もともと秘めていた武の才が開き、心も大きく成長していきます。

やがて自分の出自を知り、父ヘモスの志を継いで「古朝鮮の再興」を決意。流民を奴隷として漢へ売り渡そうとするテソに反発し、扶余を離れてタムル軍を結成します。

チュモンという名は「弓の達人」という意味。作中でも百発百中の腕前を持つ弓の名手として描かれており、落ちこぼれ王子から“大王”に育っていく成長物語が、このドラマの大きな見どころです。

 

チュモンの詳しい紹介はこちらをご覧ください。
チュモン(朱蒙)の史実・高句麗建国者の家系図

 

ソソノ(召西奴)

演:ハン・ヘジン

卒本(チョルボン)構成国の一つ・桂婁(ケル)の君長ヨン・タバルの娘。
伝説では百済の始祖・温祚王の母とされる人物です。

商団を率いる後継者として、幼いころから父のもとで交渉術や経営感覚を叩き込まれてきた才媛。
必要とあらば自ら剣を取って先陣に立つ、行動力と胆力も持ち合わせています。

最初は頼りないチュモンを冷ややかに見ていますが、追放や苦難を乗り越えて成長していく姿に惹かれ、やがて彼の一番の理解者となっていきます。

  • チュモンが死んだと聞かされ、テソとの結婚を避けるためウテと結婚

  • 未亡人となった後、タムル軍に合流して高句麗建国を経済面・軍事面から支える

  • 王位継承問題による分裂を防ぐため、チュモンと政略結婚して高句麗王妃となる

しかし、自分の息子たちが後継争いに巻き込まれることを恐れ、ソヤに王妃の座を譲って新天地を求め南へ旅立つ決断をします。

恋人で共同経営者、最後には身を引く王妃でもある。ソソノはいろいろな立場が重なったヒロインとして描かれています。

 

テソ(帯素)

演:キム・スンス

扶余国王クムワの第一王子。
史実の東扶余最後の王・帯素王がモデルとされる人物です。

文武両道で能力も高く、「次期王」として誰もが認めるエリート王子。
その一方で、クムワからの寵愛がユファとチュモンに傾いていることに強い嫉妬を抱いています。

テソは父の対漢強硬路線とは違い、「親漢政策で扶余の生き残りを図る」という現実的な考え方の持ち主でもあります。
皇太子争いではチュモンに敗れかけますが、クーデターによって一時的に政権を握ります。しかし悪政で民心を失い、クムワに復権を許してしまいます。

物語の前半では怒りに任せて暴走、ヘモス殺害にも加担するなど“典型的なライバル悪役”に見えるテソですが後半になると、恨みを抑えながら高句麗や漢と渡り合う王へと変わっていきます。

最終的にクムワから正式に王位を譲られ、その遺志を継ぐ立場に立つ流れは、視点を変えるとテソ側の成長物語とも読める部分です。

テソの詳しい紹介はこちらをご覧ください。
チュモン:テソの最後は?ドラマと史実の違いを解説

 

クムワ王(金蛙王)

演:チョン・グァンリル

扶余の王でチュモンの義父(表向きは父)。
かつて盟友ヘモスと共に多勿(タムル)軍を率い、漢と戦った武人でもあります。

ヘモス戦死の原因を作ってしまった自責の念と、ユファへの想いから、ユファを側室として迎え、チュモンを自分の子として育てる道を選びました。これがテソやヨンポとのあいだに埋められない溝を生むことになります。

中盤までは流民を受け入れて扶余を繁栄させた名君として描かれますが、チュモンの離反や漢との対立が激しくなるにつれ、次第に判断がぶれ始めます。

  • 罪なき民の処刑

  • ユファを衝動的に殺してしまう

  • 「扶余のため」と言いながら、初心だった“流民救済”を見失っていく

晩年のクムワは、かつての頼もしさからは想像できないほど疲れ切り、扶余の衰退と歩調を合わせるように弱っていきます。

最終的に高句麗の台頭と扶余の没落という流れを受け入れ、王位をテソに譲渡。
死の間際にテソへ「高句麗と手を組め」と伝える場面は王としても父としても迷い続けたクムワの行き着く先といえるシーンです。

クムワの詳しい紹介はこちらをご覧ください。
朱豪:クムワ王のモデル・金蛙王とは?

 

ユファ(柳花)

演:オ・ヨンス

河伯(ハベク)族長イェ・チョンの娘でヘモスの恋人。
扶余の裏切りによってヘモスと父を失い、チュモンを守るためクムワの側室となります。

クムワへの感謝と、ヘモスへの変わらない愛とのあいだで、いつも心が引き裂かれている女性です。それでも、彼女の一番の優先順位は「ヘモスの大きな志をチュモンに託すこと」にあります。

  • 密かに生きていたヘモスと再会し、共に扶余を去る決意をする

  • しかしヘモスはテソとヨンポに襲われ、矢と剣に倒れる

  • チュモン脱出後はクムワの執着の対象となりつつ、ソヤ・ユリと共に何度も逃亡を試みる

ようやく脱出のチャンスが来たとき、ユファは自分が囮になる道を選び、ヘモスとチュモンへの思いをクムワにぶつけます。怒りに駆られたクムワはユファをその手で斬り、彼女は志を曲げることなく命を落としました。

自分の人生よりも「志」と「息子の未来」を優先した母として、ユファはチュモンの心の中に、ずっと消えない軸を残す存在になっています。

 

ヘモス(解慕漱)

演:ホ・ジュノ

チュモンの実父。タムル軍を率いて古朝鮮の流民を救った伝説的な将軍。
漢にとっては「反乱の象徴」として恐れられている人物です。

勇猛な武将でしたが扶余の裏切りにより漢に捕らえられ、両目を潰されたうえで秘密牢獄に幽閉されてしまいます。
それでも武芸は衰えず、むしろ“心眼”が開けたかのような達人として登場します。

チュモンが自分の息子だと気づきますが、あえて名乗らず、「武の師匠」としてそばで見守ります。
ユファと再会して共に扶余を去ろうとしますが、テソとヨンポの襲撃を受け全身に矢を受けたあとテソの剣で絶命します。

ヘモスの志や無念は、チュモンが高句麗建国を行う原動力として描かれ。ドラマの中では重要なポジションです。

ヘモスの詳しい紹介はこちらをご覧ください。
ヘモス将軍は実在したの?解慕漱が登場する史料を徹底比較

 

ソヤ(イェ・ソヤ)演:ソン・ジヒョ

ハンベク国族長イェ・チョンの娘で、チュモンの第一王子妃。
のちの高句麗第二代王・ユリの母です。

チュモンの命を救ったことが縁で保護され、やがて結婚。
しかし、ハンベク国のクーデターや扶余の人質時代を経て、
ソヤとユリは流浪の母子としてつらい年月を過ごすことになります。

高句麗の安定のため、自分の生存をあえてチュモンに知らせず、
身分を隠してユリを育てるという選択も印象的です。
再会後は、ソソノの計らいによって高句麗第一王妃となりますが、
そこにはソソノへの気遣いや遠慮のような感情もにじみます。

控えめながら芯が強く、
「目立たないけれど、土台を支えている王妃」というイメージの人物です。

 

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扶余(プヨ)王族・宮廷

王妃

演:キョン・ミリ

クムワの正室でテソとヨンポの母。
嫉妬深く側室ユファとチュモンを激しく憎み、陰謀を重ねた結果、扶余に大きな被害をもたらしてしまいます。
「愛されたいのに報われない妻」としての苦しみが、そのまま暴走につながっていく人です。

 

ヨンポ

演:ウォン・ギジュン

第二王子でテソの弟。自己顕示欲は強いのに、周囲に流されやすい腰巾着タイプ。
闇取引や陰謀に手を出して失敗を繰り返しますが、父の死を経てようやく「テソを支える弟」として落ち着きます。

 

ヤン・ソルラン

演:パク・タミ

玄菟城太守ヤン・ジョンの娘で、テソの正妃となる女性。
自分の立場を利用して扶余を漢の属国にしようと画策し、ソヤやユリにまで手を出してしまいますが、
追い込まれたテソのそばを離れず支え続ける場面も多く、野心と愛情の両方を抱えた王妃として描かれています。

 

プドゥクプル

演:イ・ジェヨン

扶余国の大使者(テサジャ)で「扶余一の切れ者」と呼ばれる重臣。
漢との友好こそが国の生き残りだと信じ、ヘモスの幽閉など冷たい策にも踏み切りますが、その結果としてタムル軍や高句麗を生み出してしまうという、なんとも報われない立場の人です。

 

ヨミウル

演:チン・ヒギョン

扶余の巫女で王に神託を告げる存在。
「扶余のため」という思いからヘモスを隠し、それが大きな悲劇につながります。
のちにチュモンを“天に選ばれた者”として支えようとしますが、その行動が原因で命を落とすことになります。

 

フクチ/ソンジュ/ナロ ほか

クムワとテソに仕える武官たち。

  • フクチ:無口だが兵からの信頼が厚く、テソにも遠慮なく意見できる大将軍。

  • ソンジュ:クムワ直属の侍従武官で、退位後もそばに仕える忠臣。

  • ナロ:テソ直属の侍従武官で、どんな命令も淡々とこなす側近。

 

タムル軍と高句麗側の仲間たち

マリ/オイ/ヒョッポ

チュモンの幼なじみ三人組で、元は「町のゴロツキ」。

  • マリ:知識が豊富で、暴走しがちな仲間たちのブレーキ役。のちに高句麗の大輔。

  • オイ:武芸に優れた熱血漢で大将軍に出世。最初は打算でチュモンに従うが、最後は命を預けるようになります。

  • ヒョッポ:ヘモス家譜代の家柄で護衛大将。サヨンとのやりとりなど、どこか憎めないキャラクター。

「チュモンの仲間たち」として、物語の空気を少し柔らかくしてくれる存在です。

 

モパルモ

扶余の鉄器工房親方で、鋼鉄剣に命をかける職人。
漢を上回る鉄器技術を次々と作り出し、高句麗の軍事力を裏側から支えます。
チュモンからの信頼も厚く、大王即位を後押しする場面も印象的です。

 

ユリ(瑠璃明王)

チュモンとソヤの息子で、のちの高句麗第二代王。
厳しい流浪生活を乗り越えて成長し、父に対しても物怖じしない早熟な王子として登場します。
ピリュとの対立と和解を通じて「次の世代の高句麗」がどんな国になっていくのかが見えてきます。

 

ソソノ陣営・ヨン・タバル商団

ヨン・タバル

ソソノの父で、桂婁(ケル)の君長にして大商団のトップ。
利益にはシビアな現実主義者ですが、最終的にはチュモンの大義に賭けて、宮殿建設に私財を投じるなど高句麗側に大きく舵を切ります。

 

サヨン

元奴隷から商団の軍師にまでのぼりつめた才人。
国全体よりもチョルボンとソソノの利益を優先するタイプで、チュモンよりソソノを王に推そうとするなど、独自の視点で動く人物です。

 

ウテ/ケピル/チャンス/ヨン・チェリョン/ヤンタク

ソソノ陣営を取り巻く家族・家臣たち。

  • ウテ:ソソノの夫となる寡黙な護衛。人柄で慕われ、戦死後も多くの人に惜しまれます。

  • ケピル:ウテの父で、口は軽いけれどヨン・タバル一家への忠義は本物。

  • チャンス:ヨン・チェリョンの息子で、母に利用され続けるお人好し。

  • ヨン・チェリョン&ヤンタク:卒本内の権力争いを仕掛けるものの、最後は国外追放されるコンビ。

ソソノ側のドラマを見ていくと、「高句麗建国=ひとつの家の大博打」だったことがよく分かります。

 

漢帝国と玄菟城(ヒョント)の人々

ファン・ジャギョン

漢の大人(たいじん)で皇室の外戚。
チュモンから受けた屈辱をきっかけに遼東太守となり、高句麗の鉄器工房を焼き討ちするなど、徹底的に敵対してきます。
高句麗と扶余連合軍との戦いで討たれ、外からの圧力としての「漢」の存在感を強く印象づける人物です。

 

ヤン・ジョン

玄菟城太守で元は蓋馬国王子。クムワの旧友です。
弱小国の出身ながら漢の側で出世した人物で、娘ソルランをテソに嫁がせて扶余への影響力を広げようとしますが、最後はチュモンに斬られます。

 

テ・マジン/ワン・ソムン/トンソン ほか

  • テ・マジン:ヨンポに甘い言葉ばかり吹き込む小悪党。失敗しては殴られているのに、なぜかずっとそばにいる存在。

  • ワン・ソムン:玄菟城の参謀だが、作戦の失敗が目立ち、城を失う一因にもなってしまう人。

  • トンソン:玄菟城の護衛で、辺境支配の現場を支える兵士のひとり。

 

その他の勢力と地方の有力者たち

ソンヤン(沸流国君長)

卒本構成国・沸流(ピリュ)の君長で、ヨン・タバルのライバル。
漢と組もうとするなど野心は強いものの、チュモンとのやり取りを通じて最終的には臣従する道を選びます。
伝説ではユリ王の王妃の父ともされており「敵から味方になった地方勢力」として描かれます。

ハンベク国(イェ・チョン/ソルタク)

イェ・チョンはソヤの父で、小さいながらも独立国を率いる族長。
民に慕われる一方で頑固な一面もあり、その生き方は外孫のユリにも受け継がれます。

ソルタクはハンベク族行首の一人で、反乱を起こしてイェ・チョンを倒しますが、チュモンとの戦いで命を落とします。

 

プヨン/トチ一味

プヨンは扶余属国の貴族出身で、チュモンの悪ふざけに巻き込まれて人生を狂わされてしまった女性。それでもチュモンを恨まず、再会後も献身的に助けようとします。

闇商人トチは、プヨンを利用して王位継承争いまで揺さぶろうとする悪徳商人。
ヨンポと組んで闇取引で財を築きますが、最終的にはテソに処罰されます。

 

ピグムソンほか巫女たち

洞窟の巫女ピグムソンは、チュモンに古朝鮮の三種の神器を探すよう促し、そのうち二つを自ら渡す人物。

ヨミウルやソリョン、ピョリハら巫女たちとあわせて、作中の「天意」や「神託」といった要素を担っています。

 

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この記事を書いた人

 

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執筆者:フミヤ(歴史ブロガー)
京都在住。2017年から韓国・中国時代劇と史実をテーマにブログを運営。これまでに1500本以上の記事を執筆。90本以上の韓国・中国歴史ドラマを視聴し、史実とドラマの違いを史料(『朝鮮王朝実録』『三国史記』『三国遺事』『二十四史』など)に基づき初心者にもわかりやすく解説しています。類似サイトが増えた今も、朝鮮半島を含めたアジアとドラマを紹介するブログの一つとして更新を続けています。

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